先週の3月6日付の沖縄県のインフルエンザ流行状況で「インフルエンザ警報」が解除されました。
沖縄県全体の定点あたりの報告数が9.72人となって、解除レベルの10人を下回ったことによるものです。
沖縄県全体でみると「警報」解除となったものの、依然として那覇市と南部保健所管内で警報基準値を上回っていますから、まだまだ油断はならない状況であることは変わりはありません。
しかし、上のグラフでもわかるように、急速に流行がおさまっている印象があり、卒業・入学など人の出入りが激しくなってくる春に向けて、少しほっとしているところです。
最近の外来では、インフルエンザウイルスが原因ではない、悪寒・発熱、関節痛などの症状が出現する、いわゆるインフルエンザ様感冒が流行している印象があります。
「咳や鼻水もないし、体のフシブシが痛いのと発熱だけだから、てっきりインフルエンザだと思った」と言って受診してくる患者さんが多いのですが、インフルエンザ抗原検査では陰性で、もちろんインフルエンザ感染者との接触もありませんし、「インフルエンザ様感冒」としか言いようがないのです。
幸いに、罹病期間は短く、重症感もないのが救いです。
どちらにせよ、手洗いと咳エチケットは必要です。
流行がぶり返してしまわないように、予防を徹底していきましょう。