朝の登校前のひととき。映画好きの娘が、スマホを片手にNEWSを嬉しそうに読み上げていました。
「お父さん、キネマ旬報のベスト・テンの1位は「この世界の片隅に」なんだって!」
年末に一緒に観に行って、すっかり「この世界の片隅に」の虜になってしまった娘は、権威ある映画賞の受賞を自分のことのように喜んでいました。
あの日、映画を見終わった二人は、感想を言い合う恒例の帰路の時間を、どうしても言葉を紡ぎ出せずに、ただ呆然としているだけだったのでした。
「やっぱりというか、すごいよね。アニメ映画の1位は「トトロ」以来なんだって。」
どうも、28年ぶりの快挙らしいです。
「2位はなんだと思う? 「シン・ゴジラ」だよ。」
そして、『庵野カントク良かったねえ。脚本賞ももらっているよ。」と続けました。
「確かに去年はいい映画がたくさん観れて、幸せだったなあ。」
そういう娘も、外国映画の1位「ハドソン川の奇跡」を観逃してしまったのが、かなり心残りだったようです。
それにしても、映画が趣味であることが、幸福であることを感じる朝でした。