沖縄では、粉瘤と言って通じなければ、「トーフヌカシー」というと通じることがあります。粉瘤とは、時々背中や胸の皮膚に現れる、ぼっこりとした「しこり」のことです。
「トーフヌカシー」というのは方言で「豆腐のかす」のこと。粉瘤の内容物が、豆腐のかす(おから)に似ていることから、そう名付けられているのですね。
粉瘤とは表皮の組織が、皮膚の下で袋状になってしまったものです。
感染がなければ、なんとなく違和感があるぐらいで痛みもないので、知らない間にびっくりするほど大きくなっていたりします。
通常、表皮というのは、深いところから表面の方に新しい細胞が上がってきます。そして、表面にあがった細胞は垢として脱落していきます。
それが粉瘤は袋状になっていますから、それこそ袋小路。垢はどんどん袋の中にたまっていくのです。
だいたいが中心に小さなくぼみ(出口?)があるぐらいなのですが、何かのきっかけで傷つけたりして内容物が出てきたりすると大変です。
ちょっと大きくなったニキビぐらいに考えて押し出すと、とんでもない臭いニオイが襲ってくるのです。
もとは表皮の老廃物=垢なのですから、クサイクサイ。
そういう私も以前に背中にできたトーフヌカシーを押し出してしまい、その部屋いっぱいにものすごい悪臭を充満させてしまったことがあります。
粉瘤は決して押し出さないでくださいね。(クサイから…というわけではなく。)
というのも、そういうことをすると袋は残っていますので、また再発してしまうのです。
感染がなければ、皮膚科や形成外科の先生に袋ごと摘出してもらってください。
感染があれば、抗生剤で様子をみることになります。