短い小説

 

 

次の作品は世界で一番短いSF(?)小説として紹介されていたと記憶しています。

 

女が家にひとりで坐っている。

彼女は自分がこの世で、まったくの一人ぼっちであることを知っている。

ほかの生物はすべて死に絶えたのだ。

ドアのベルが鳴る。

 

読了後の余韻がたまりません。

いろいろと想像が膨らんでしまいます。

ほかの生物はどうして死に絶えたのか? この女は、どういう経緯でひとり生き延びたのか?

そして、何よりドアのベルを鳴らしたのは?

ベルでなく、ドアをノックするバージョンとして「ノック」という作品も有名ですね。

 

地球最後の男が部屋にいた。そこにノックの音が …

 

ただし、この作品が世界で一番短いのかというとそうではないようです。

こんな作品があります。

 

時間は終わった。昨日で。

 

時間という概念が入り込んでくると、わかりにくいかも知れませんが確かに余韻は楽しめます。

また、反則技かも知れませんが、タイトルだけで本文なしというものもあります。

 

タイトル:「もしイブが妊娠しなかったなら」

本文:

 

つまり、「何も起こらなかった。」ということの極みなんですね。人類が存在すらしないのですから。

 

SFではありませんが、ヘミングウェイの短い作品もあります。

原文は単語が6つだけです。

 

For sale: baby shoes, never worm

売ります: 赤ちゃんの靴、未使用

 

赤ちゃんの靴を取り巻く物語りについて想像力を駆り立てられませんか?

あなたが想像するのは、喜劇でしょうか?それとも悲劇?

 

そうそう。すごく感心したものがありました。

 

マゾ「いじめてください」

サド「いやだ」

 

 

 

 

 

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