透析室にアニマル・セラピー

 

実は私のささやかな夢に「animal-assisted therapy」の導入というものがあります。

 

日本語で四角四面に訳すと「動物介在療法」なんですが

「アニマル・セラピー」という方が知られていると思いますし

「療法」というよりも「セラピー」の方が、親近感が湧くイメージがありますね。

 

きっと失笑されるのを承知で、書いてみます。

 

ネットで検索しても見つけることはできませんでした。 既存の施設で、されているところはあるのでしょうか。

 

実は血液透析室という場所で、ペット達に活躍してもらいたいという企みを持っているのです。

 

透析関連ではありませんが、こういう文献があります。

 

The healing power of the human-animal connection.

American journal of critical care : an official publication, American Association of Critical-Care Nurses. 2008 Jul;17(4);373-6.

 

 

 

日本語では「人と動物の絆による癒しの力」というタイトルになるのでしょうか。

 

この中に、アニマル・セラピーの利点をまとめた表があります。

 

pet therapyの表

 

これらの研究の方法は、さまざまです。

 

・10分から20分間、ペットと接触して、その効果をみたもの

・ペットを実際に飼ってもらうこと (もちろん自宅で、でしょうね。)

・魚が泳いでいるのをただ眺めること

・ペットとボランティア(もちろん人間)が、それぞれ12分間訪問した効果を比較したもの

 

つまり、決まった方法などなく、ペットと人とのつながりを促す方法なら何でも良いという感じです。

 

結果として

 

・幸福感の増大

・身体的苦痛の軽減

・精神的苦痛の緩和

・リラックスし、落ち着くこと

・心肺機能の改善

・体温、呼吸数、血圧などの身体的な安定化

 

 

つまりは、その人を元気づけ、くつろがせ

自尊心などのポジティブな感情を呼び起こし

感情豊かに、他の人との関わりをも良好にしていく。

 

何となく予想されることですし

検査データでは表せない変化が期待できるということですね。

 

 

その一方で、やはり生き物である以上リスクがつきまといます。

・アレルギーの問題

・人畜共通感染症の問題

・ペット自体がストレスを抱え込んで人に危害を与えないのか。

 

 

アメリカのメイヨークリニックには、ペット面会プログラムというものがあって

実際にペットとの面会を許可しているそうです。

当然ですが、その最低限のルールというのがあります。

 

・ペットが健康で、もちろん寄生虫などに感染していないこと。

 

・最近の狂犬病予防接種の証明書があること。

 

・面会前の24時間以内にちゃんとお風呂に入れていて、グルーミングされていること。

 

・面会は2時間以内にとどめること。

 

・ずっとリースをつないで、誰かが必ず持っていること。

 

・他の患者と接触しないこと。

 

病院によっては、追加の要件があるようです。

 

例えば、メリーランド大学医療センターは

ペットの毛やフケが落ちないように、ペット用のコートやTシャツの着用を義務づけているそうです。

 

 

「透析室にアニマル・セラピー」

荒唐無稽のお話でしょうか。

 
実は、佐久田がそう言い出すのも、ひとりの友人の影響を大きく受けているからです。

日本介助犬協会 事務局長の高柳友子さん。

彼女は沖縄県立中部病院の研修医時代をともに過ごした同期の仲間なのです。

sinsia

施設を見学させてもらって、素直に思ったことは

介助犬は確かにその人を介助するという役割を持っていますが

実は一番の役割は、使用者が世話をする生き物として、責任を負ってもらうということでした。

 

人が生きがいを持つということは、与えられるだけでなく

与える立場を思い出させてくれることが必要なんですね。

誰かの役に立っているのだということ。

誰かとともに生きているのだという実感。

 

高柳先生、違っていたらごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

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