今回の会場は北海道で、沖縄からは遠いということもあって実は参加を躊躇したのですが、やはり行って良かったと思いました。
以前からこの研究会では刺激を受けることが多く、触発されてきました。
私がこの研究会に参加するようになったのは第6回からだったと記憶しています。
当時、県立病院に勤務しながら「適切な透析」とはどんな透析かと悩んでいた時期でもあり、長時間透析を実践していらっしゃる先生方への憧れに背中を押されての参加でした。
「とにかく実践。」
実践してみなければ分からないもうひとつの透析医療の世界がそこにあると思います。
先輩たちが情熱をもって推し進めていく理由を知るには、理屈も大切かも知れませんが経験してみることです。
「長時間の透析」というと、それだけ束縛される時間が長くなるのは事実ですね。
けれども、長時間の透析をすることで、透析以外の時間、その人自身が「透析患者であること」を忘れてしまうほど元気になる。
自分だけでなく、周りの人たちが「顔色が良くなった」と言ってくれる。「私、透析患者なんですけど」と改めて言わなければそれさえも忘れられている。
それまでは体がだるく、「透析患者だから」と自制し、いつの間にか意欲にも制限をかけてしまっていた。
長時間透析は、全てとは言わないまでも、それを解決する糸口を与えてくれます。
今回は、長時間透析研究会を立ち上げてくださった4人の先生方のひとり、千葉 栄市先生を偲ぶセッションも設けられていました。
そのセッションの中で、立ち上げの当時、周りに諸手をあげて歓迎されたものではなかったのだということ、
良いと思って実践しても、信念をもって続けていかなければ、周りは認めてくれないのだということをどなたかの先生がおっしゃっていました。
今月、23日にはその4人の先生の中のひとり、坂井瑠実先生が来沖されて在宅血液透析の講演をしていただく予定があります。
沖縄で透析を受けている方々、その家族の方々、そして透析従事者みんなに聞いていただきたい講演です。