日本臨床内科医会のインフルエンザ研究に調査協力している関係もあって
第11回インフルエンザ夏季セミナーに参加してきました。
演題には、インフルエンザ研究班から
「インフルエンザウイルスの感染期間について」
「2012-2013年シーズンの日臨内インフルエンザ研究成績より-ワクチンおよび抗インフルエンザ薬の有用性-」
など、これからの日常診療に大変参考になる内容でした。
また特別講演に国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター センター長の田代眞人先生
「パンデミックインフルエンザへの事前準備と緊急対応体制の再構築」
勉強になるお話が盛りだくさんで、感動的ですらありました。
特に、H5N1のお話は知らないことばかりで、そこのアンテナがなかったことに危機感を覚えました。
沖縄県では「夏に流行するインフルエンザがある」ということがわかってきています。
学校や会社、病院など、人が密集する場所に流行する傾向があるのは当然で、毎年問題になっています。
より国内外の観光旅行者を受け入れるようになった最近の話かとも思うのですが
個人的には、沖縄では以前から「夏かぜは重くなるし長引く」と言われていたものが
実はその中にインフルエンザが混ざっていたのではなかったかと思っています。
(あくまでも根拠もない個人的な感想です。)
インフルエンザ迅速検査キットが普及し、インフルエンザの診断が容易になったということが
夏のインフルエンザを表面化させてくれたのではないかと思うのです。
いずれにせよ、沖縄の夏のインフルエンザ流行の正体が暴かれることを願っています。
(田代先生がお話した北米のH3N2vのケースと似ている気がしたのですが、考えすぎでしょうか。)
「私、インフルエンザのワクチンを受けたんですけど…」
と発熱の患者さんに言われて
「夏のインフルエンザは冬に流行っていたものと違うのかも知れなくて、そのワクチン、効いてないかも知れないです。」
そう説明を受けたときの患者さんの「???」の表情は、きっと熱のせいだけではないですから。