ご飯を食べること、眠ること

 

大珠慧海禅師の言葉です。

 

飢え来れば飯を喫し、困(つか)れ来れば即ち眠る

 

簡単に言えば、こんな感じでしょうか。

お腹が空いたらご飯を食べよう。疲れたら寝(やす)もう。

 

あまりに当たり前すぎて、裏があるのではないかと勘繰ってしまうほどです。

でも、これを唐の時代の禅僧が言葉にするほど、人の本質は変わっていないということなのでしょう。

 

今を大切に生きているつもりでも、人はどこかでうわの空になるものです。

食べるのでも寝るのでも、ほかのことを考えていたりします。

 

自分の行為に集中して生活することは、なかなか難しいものです。

「われを尽くす」というのは、こういう境地を言うのかも知れません。

 

「今・ここ」にある自分に集中することが、この言葉なのでしょう。

 

飢え来れば飯を喫し、困(つか)れ来れば即ち眠る