ある本に、「自分は誰と長く対話しているか。ほかでもない、自分自身と長く対話し影響を与え続けている。」というようなことが書いてありました。
言い換えれば、自分に最も影響を与える人物は「自分自身」ということになります。
ですから、マイナス傾向の言葉ばかりをずっと自分自身につぶやき続けていれば、行動もそれに影響されてしぼんでしまうのは当然のことだと言えます。
自分自身が自分の心を縛り、行動の障壁を作っているのです。
マイナス傾向の言葉とは、たとえばこんな言葉です。
・私にはそれだけの能力がない。
・私の代わりに誰かがやってくれた方が、もっとうまくいく。
・この人たちの方が、自分よりマシだ。
・私のウジウジしている性格がきらいだ。
・あの人たちのように、なんでさわやかに言えないんだろう。
・私は絶対成功しない。はずれクジを引くはずだ。
・いつもすぐにあきらめてしまう。最後までやり通したことがない。
・どうせ、私のいうことを誰も聞いてくれない。
・私が何かしたところで、どうにもならない。
・流されて生きているのはわかっている。どうせ何も変わらない。
・私のダメさ加減がもっと知れわたったら、誰も相手にしなくなるだろう。
・これをするには、年を取りすぎている。
これらのマイナス傾向の「心のつぶやき」が湧いてきたら、そのつぶやきの渦に気づいて、それに微笑んでほしいのです。
微笑むだけで良いです。
否定しなくてよいです。もちろん、反論することも、無理にポジティブな思考で上書きをしなくても構いません。
「ああ、こんなつぶやきをしているな」と気づいて、微笑んであげる。
自分自身に必要なのは、正論をふりかざす権威者ではなく、「ダメな私」でもずっと寄り添って微笑んでくれる抱擁者なのだと思います。