「無作妙用」

 

「無作妙用」(むさのみょうゆう)という禅語があります。

 

いろいろ考えすぎて何か策をこしらえたり、計らいごとをめぐらすのではなく、素直であることに最高の働きがあるという意味です。

 

大人のつきあいというのは、相手の立場に遠慮したり、根回しが必要だったりで、作為が当たり前のようになっています。

 

けれども、結局のところ邪気がなく、素直な人が一番うまくいくものです。

 

「自分はこう思う」

 

素直にストレートに自分の心を伝えるのが、一番良い解決策だったりします。

 

「無作妙用」の底には、無欲・無心の素直な心が前提です。

 

禅では、それを自分の「自然のすがた」だとしているのですね。