自分が楽しいと思うことをする

 

今日は「スタンフォード式人生を変える運動の科学」(ケリー・マクゴニガル著)についてのお話です。

 

この本の内容について、こんな紹介文がありました。

 

「運動の効用は、健康増進やダイエットにとどまらない。やりとげる力、他者との絆、困難に立ち向かう勇気。人生を充実させるすべてが、体を動かすことで手に入る。」

 

私はこの本の「おわりに」にある、著者からの13行のメッセージが好きです。

 

体を動かすこと、運動することの可能性と喜びがつまっていますし、それを共有しようとする著者の姿勢に共感します。

 

下に引用しますね。

 

 

身体のなかでまだ動く部分を、感謝の気持ちをもって動かそう。

ひとりのときも、仲間と一緒のときも、体を動かそう。

家のなかでも、屋外でも、体を動かそう。

音楽に合わせて体を動かそう。静寂のなかでも、体を動かそう。

自分にとって意義のある目標を設定しよう。

少しずつ挑戦し、やがて意欲的なチャレンジを達成しよう。

新しい体験を求め、新しい自分に出会おう。

運動することでどんな気分になるか、自分にどんな変化が起きるかに注目しよう。

身体の声に耳を澄ませよう。

自分にとって心地よく感じることをしよう。

たとえ話や比喩をおおいに活用しよう。

刺激を与えてくれ、温かく迎えてくれる、場所や人びとやコミュニティを探そう。

喜びの糸をできるだけ長く手繰り寄せていこう。

 

 

運動することに決まった方法があるわけではありません。自分が喜ぶことを素直に行ってみるだけです。自分が楽しいと思うことをしましょう。

 

 

 

健康寿命と運動

 

どんなライフスタイルを送るかで、「健康寿命」への影響が左右されます。

例えば、生活に運動を取り入れること。

数が多いリストになりますが、運動が健康に良い理由を以下に挙げてみましょう。(「脳を鍛えるには運動しかない!」ジョンJ.レイティ著から抜粋)

 

1)心血管系を強くする

運動して筋肉を刺激すると成長因子が放出される。これらはニューロンや血管の内皮細胞を新生させる。新たな血管は予備のルートを作り、血管が詰まるのを防ぐ。

運動によって一酸化窒素が取り込まれる。一酸化窒素は血管拡張する作用があり、血流を増大させる。

運動すると血流を増やすので脳の動脈硬化を防ぐ。

運動は血管のダメージを修復させる。

 

2)燃料を調整する

年齢を重ねると燃料となるグルコースが細胞に入りにくくなる。運動はその余剰の燃料が消費されるので、バランスを保つのに役立つ。

 

3)肥満を防ぐ

運動はカロリーを燃焼し、食欲を抑える。

 

4)ストレスの閾値をあげる

ストレス時に過剰に放出されるコルチゾールは、心と体を蝕むことになる。運動するとニューロンを強化して、細胞にダメージを与えかねないグルコースやフリーラジカルに対抗できるようになる。運動すると有用なタンパク質が生まれて、細胞の損傷を修復して劣化を遅らせる。

 

5)気分を明るくする

運動し、活動的で朗らかな気持ちでいると、認知症になりくいとされている。

 

6)免疫系を強化する

運動すると免疫系の抗体とリンパ球が活性化される。運動で免疫系のバランスが回復し、炎症を抑えて病気を食い止めることができる。

 

7)骨を強くする

若いうちに運動を習慣としていると、骨の自然な減少は予防できる。

 

8)意欲を高める

運動をしていると、向上心をもって取り組み続けることができる。

 

9)ニューロンの可塑性を高める

運動すると、ニューロンの可塑性や新生、脳の成長に欠かせない栄養因子がさかんに供給されるようになる。

 

運動すると、これだけの良いことがあります。

ライフスタイル次第で、健康寿命を延ばすことができるのです。

 

 

ホウレンソウよりザッソウ

 

最近、健診で異常値が出て「要再検」の紹介状を持ってクリニックに受診される方が多いです。

リモートワークが増えて、「慢性的な運動不足」「相対的な食事量オーバー」「気分転換できずにストレス過多」の3つの要素が重なってしまった方が多い気がします。

健診の結果で生活習慣の乱れに気づいて、ウォーキングをはじめたり夜食をやめたりして再検査に臨む方は「あっぱれ」ですが、ズルズルと惰性で過ごしてしまっている方ももちろんいます。

3つの要素のうち「気分転換できない」というのが大きなウエイトを占めている方がほとんどで、リモートワークの弊害とも言えます。

今さらですが、人との温かい触れ合いは大事な鍵となります。

ある方が「ホウレンソウよりもザッソウを!」と言っていました。

「ホウ・レン・ソウ」というのは「報告・連絡・相談」で仕事の基本ですが、「ザッ・ソウ」は「雑談・相談」のことです。

私のようなオジサン世代は、雑談を時間の無駄だと思っているフシがありますが、雑談こそコミュニケーションの風通しのよさの表れとも言えます。

雑談する機会を、つくりませんか?

 

 

接種終了まであとわずか

10月も残り9日となり、新型コロナワクチンの集団接種の1回目接種の新規受付の終了期日も迫ってきました。

浦添市が10月31日(日)を最終日としていることを告知していましたが、県の広域ワクチン接種センターも31日に終了となります。

接種率を全国平均の70%に近づけたいと、各自治体が呼びかけていますが、21日時点であと5万人が接種しなければ届かない数字らしく、この9日間での動向がカギとなりそうです。

 

当院での新規受付は終了していますが、接種を希望されて直接受付窓口に来られる方もいらっしゃいました。集団接種会場ならまだ間に合います。

「最初は受けないつもりだったので、接種券を捨ててしまった」とおっしゃる方もいましたが、大丈夫です。市の担当に連絡すれば再発行してもらえます。

 

あと、新型コロナ感染症に罹患してしまった人。回復後に接種可能です。時期についてはアメリカCDCによると「隔離を中止するための基準が満たされるまで延期する必要がある。」とありますので、延期時期が開ければすぐに接種できます。

ただし、新型コロナ感染症の治療に抗体カクテル療法を使用した方だけは「治療から少なくとも90日以降にワクチンを接種することが勧められる」とありますから、ご注意ください。

 

インドの14歳の少年が「2021年11月に徐々に回復する」と予言していましたが、彼が何者であったとしても、信じたい気持ちはあります。

そのためにも、少しでも多くの方がワクチン接種していただければと思います。

 

 

「Twist And Shout」

今月のギター課題曲は(もちろんビートルズの)「Twist And Shout」

この曲は、デビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」に収録された、ジョンのシャウトがとにかく痺れる曲です。

ちなみに彼らはこのファースト・アルバムを1963年2月11日、たった1日でレコーディングしていて、この曲は文字通りその日最後の14曲目に録音されました。

その日、彼らの状態は決して万全ではなく、ジョンはひどい風邪をひいていて、声の調子が悪かったのだそうです。記録では、メンバーは紅茶とミルクとタバコ(⁉)、それからのど飴で長い1日を乗り切ったとされています。

「Twist And Shout」はジョンの声がつぶれる寸前に、「一発録り」に力を振り絞った曲で、その場にいた全員が感動する作品にしあがりました。(実際にはテイク2まで録音したが収録されているのはテイク1)

今、聞いても渾身の2分33秒です。

さて、私は長い間この曲がビートルズのオリジナル曲だと思い込んでいました。

オリジナルはアイズレー・ブラザーズが1962年に発表し、全米17位を記録したそうです。

ビートルズ版との最大の違いは間奏のアレンジです。アイズレー版では、トランペットとサックスでハーモニーを演奏しています。

ビートルズ版ではギターのイントロのあとジョンのボーカルのシャウトの入りが強烈で、ロックのイメージが強く、オリジナルを超えてしまっています。

間奏では、ジョンとジョージのギターがハモりを効かせていて、サックスのパートをポールがベースの音で弾いています。

ビートルズのオリジナル曲だと勘違いしてしまうのも無理はないと思うのです。

ところで、1日でレコーディングしたアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」は、ビートルズ自身のセカンド・アルバム「With The Beatles」にトップをゆずるまで連続30週間トップだったというのですから、常識を超えています。伝説になるわけです。

「これでいいのだ」

 

赤塚不二夫さんのギャグ漫画を無性に読みたくなる時があります。

赤塚不二夫さんのギャグの質は今読んでも特殊な気がします。事態がどんどんエスカレートしていく感じや、がっけぷちでも突っ込んでいくようなエネルギーはリミッターがはずれていますし、登場人物の誰もが長生きなど望まず、短命だけれども命を燃焼しつくすようなすごみがあります。

「自分が一番最低だと思ってりゃいいんだ。」「自分が一番バカになればいい」

赤塚不二夫さんの言葉は、世の中のあらゆることを受け入れる覚悟に満ちています。

バカボンのパパの名セリフである「これでいいのだ」を、ニーチェの哲学と相通じるものとして解釈する向きもありました。

「運命から逃げずに、それを受け入れ、そして乗り越えよ」と。

タモリさんが赤塚不二夫さんの葬儀の際に述べた弔辞に、「これでいいのだ」の本質を見事に表現していました。

「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を絶ちはなたれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事にひとことで言い表してます。すなわち、「これでいいのだ」と。」

今の世の中だからなおのこと、赤塚不二夫さんの「これでいいのだ」という言葉が心に沁みます。

 

 

「上善如水」

 

老子に「上善如水」という言葉があります。

日本酒の銘柄が有名になりすぎて、なんとなく字面から「清水のように善い感じ」というニュアンスで受け取っていました。

後に続く言葉を含めて訳すと、だいぶ違うようです。

「最上の善は水のようなものだ。水は万物に恵みを与え、しかも争わず、それでいてすべての人が嫌がる低いところにいる。それゆえに水は道に近い。」

そういえば、老子といえば「道(TAO)」の思想家でしたね。

 

ところで、この文章を読んで、まず頭に浮かんだのが黒田官兵衛の「水五訓」です。

 

「水五訓」

一つ、自ら活動して他を動かしむるは水なり。

一つ、障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり。

一つ、常に己の進路を求めて止まざるは水なり。

一つ、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり。

一つ、洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり

   雨となり雪と変じ霰と化し凝っては玲瓏たる鏡となり

   たえるも其性を失わざるは水なり

 

「上善如水」とは、つまり「水に学べ」ということですね。

昔の人は、道に迷ったり閉塞感に苦しんだりする時、この「水五訓」の「水」を「私」に置き換えて読むと良いと教えてくれました。

確かに、「水五訓」ならぬ「私五訓」を声に出して読む時、かなり背筋が伸びる感じがします。

 

 

 

「痛いのだけ何とかしてくれ」

 

「蛇足かも知れませんけど、血圧が高いですよね?」

足が痛いので受診したという男性に言いました。数日前から足の親指の付け根が痛くなったというその男性は、診察室にびっこをひきながら入ってきました。

「いや、今日はいいです。痛いのを何とかしてください。」

「え?そうですか…」

「去年、ほかの病院で薬を飲まされたんですけど、フラフラしたので2、3回飲んでやめました。」

「その後は病院に行かなかったのですか?」

「薬飲んだらホントに病気になってしまうと思ったので行きませんでした。」

実はこういう方は意外に多いです。病気はできるだけ遠ざけるにこしたことはないし、変に医者にかかったりしたら病気にされてしまうと思い込んでいるようです。

こういう方は、多くが特徴的に「薬を飲まされた」という表現をします。

そう言えば、もう何年も前から糖尿病の治療をしているはずの患者さんから「私って糖尿病なんですか?」という質問をされた時にも、びっくりしました。

先の男性のように、痛いのは体のサインとして表れてきますから本人が理解し、判断します。

けれども、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気は、自分の体のことなのに判断を医者など第三者にゆだねるものです。

ですから「痛いのだけ何とかしてくれ」ということになるのですね。無理に説得しようものなら「薬を飲まされた」「病気にさせられた」ということになるのでしょう。

私たち医療者は、その人が「病気を受容しているか」「引き受けているか」ということに関して、特に注意を払います。

「病気になる」よりも「病気を引き受けているか」で、前に進み方が全く違ってくるからです。

 

 

BPMランニング

 

ランニング仲間に「BPM ランニング」というのを教えてもらいました。

1分間に刻むビートの数(Beat Per Minutes)をBPMと言います。

ランニングなら、そのビートをペースメーカーとしてピッチを合わせます。

 

例えば、アップルミュージックで「BPM」と検索すると、ランニングやワークアウト用にBGMで使えるような音楽がずらっと並んで出てきます。

180BPMは1分間に180回のビートのこと。1分間に左右あわせて180回足を動かします。

130や160BPMの曲もありますから、自分にあったリズムを選ぶようにします。

ドラムやベース音が気持ちよく響く曲が多いので、気持ちもノリやすく、走っていてもペースが不安定にならずにすむのが良いです。

 

先日、休日に空いた時間を利用して、少し長めの距離をランニングしようと「BPMランニング」を試してみました。

普段は、BiSHやももクロの曲をプレイリストを聴いているのですが、時々バラード曲になると聞き入ってしまって、その時は無意識にペースが落ちているかも知れません。

統一したBPMで走ってみるとメトロノームで調子を合わせているようなものですから、ピッチの補正に役立ちます。

 

特に私には、ペースが落ちてくる後半は良い気がしました。

長めの距離を走る時には、「BPMランニング」は役立ちそうです。

 

 

 

The Beatles – Let It Be | Special Edition

The Beatlesのアルバム「Let It Be」が発売されたのが1970年5月。

今年50年を迎えます。

50年ですから、ファンはやはり期待するものです。

というのも、過去にアルバムの「スペシャル・エディション」が、2017年『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、2018年『ザ・ビートルズ (ホワイト・アルバム)』、2019年の『アビイ・ロード』の3作が発売されていたからです。

ただ、この「Let It Be」は、事実上The Beatlesが解散後に発売されたアルバムということもあり、さらに映画「Let It Be」のネガティブなイメージも重なって、ファンの間では「スペシャル・エディションは作られないのではないか」という懸念も漂っていました。

今年の夏ごろに「スペシャル・エディション」発売の告知と予約受付が開始された時は、世界中のファンがざわつきました。

そして10月15日に全世界同時に発売開始となりました。

 

ブックレットに載せたポールの序文が胸を打ちます。

「映画『レット・イット・ビー』のオリジナル版は、THE BEATLESの解散と関係していた。だから僕は、かなり悲しい作品だとずっと感じてきた。けれど今回の新しい映画は、メンバー4人の間にあった友情と愛情を映し出している。ここには、僕らが一緒に過ごした素晴らしい時間も記録されている。新たにリマスタリングされたアルバム『Let It Be』と共に、これはあの時代を思い出させてくれる力強い作品となっている。僕が思い出したいTHE BEATLESはこういうTHE BEATLESだった」

 

アップルミュージックなどのサブスクでも聞くことができますから、ぜひお聞きください。