つつじと「節制」

 

実家の庭につつじの花がきれいに咲いていました。

赤紫色が目に鮮やかです。

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つつじの花言葉は「自制心」「節制」

 

(かなり強引に展開しますが) 節制といえば、タロットに「節制」のカードがありますね(笑)。

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豊かな水を湛えた泉のそばに天使がたたずんでいる図柄です。

赤い羽根をもった天使です。

 

右足は水に、左足は地面につけてバランスをとっています。

両手に持っているのは金色の聖杯。

左から右の杯へと水を移しながら、無理なくバランスをとっていきます。

左に太陽が昇り、山へと向かう道が描かれます。

火(赤い羽根)、風、水、土の四元素がすべて描かれた調和のカード。

 

自分らしくあること。バランスがとれた調和された状態であること。

この「節制」は、わたしの好きなカードのうちの1枚です。

 

あ。つつじの話でした(笑)。

今年も明日、3月1日から東村でつつじ祭りが開催されますね。

(これもまた強引)

 

 

ボディ・ランゲージが人の心をつくる

 

私たちがとるポーズは、もちろん周りの人へのアピールとなります。

腕を広げて体を大きく見せると、力強く自信に満ち溢れたイメージがアピールできますね。

もちろん、逆もあります。

社会心理学者のエイミー・カディは、自信のない時でも自信に溢れる「力のポーズ」をとることで

できるフリをしているうちにできるようになるものなのかを確かめたいと思いました。

 

下にTEDでの講演を紹介します。

 

彼女の疑問とは、しばらくの間、見かけをつくろっていたら実際に力強い行動をするようになるのだろうか?ということでした。

今までにも分かっていることとは

「他の人が自分をどう思い、どう感じるかは、ボディ・ランゲージによる部分が大きい」

ということ。

彼女の疑問は

「自分で自分のことをどう思い、どう感じるかも、ボディ・ランゲージに大きく依存するのか」

ということでした。

たとえば、私たちは楽しいときに笑います。

でも割り箸を口に挟んで無理に笑顔を作っても楽しい気持ちになります。

 

彼女の研究では、力についても同じことなのかを明らかにすることを目的にしていました。

そして、その研究で得た結論は、「力にあふれたフリをするだけでも 力強くなる」というものでした。

 

「力のポーズ」をとると、心も強くなるのです。

体が心に影響を及ぼし、心が行動に影響を及ぼし、行動が結果に影響を及ぼすということ。

 

この研究のもとになっているのは、彼女自身の

「私はここにいるべき人間ではない。」

というコンプレックス体験からきているのだと言います。

交通事故を境に、彼女自身、多くの能力を失いました。

自信をなくし、周りのスピードについていけず、「私はここにいる人間ではない」と思っていたそうです。

それを変えてくれたのが恩師との出会いでした。

「できるフリをし続けなさい。」

 

フリをし続けることで、いつしかそれが本物になる。

それが本当になるまでやり続ける。

小さな変化が大きな違いにつながる。

 

たった2分間、力強いポーズをとるという積み重ねが人生を大きく変える。

しかも、良いように変えてくれる。

 

私も「力のポーズ」を是非やってみたくなりました。

皆さんもいかがですか?

 

 

 

 

ミスディレクションとマジシャン(スリ師?)

 

人の注意力を操ることを「ミスディレクション」と言います。

直訳は「誤誘導」

人々の注意力と思い込みを誤った方向に導いていくことです。

 

基本原則は「人はひとつのものにしか集中できない」ということ。

 

そして、「人の目は動くものを追いかける」という習性があり、それはよく利用されます。

例えば、何か(コインとか)を持った手をさしだして見せます。

人は疑いもなくその方に顔を向けます。

注意をその手にひきつけた瞬間に、別のところで「ひと仕事」をしてしまうのです。

 

もうひとつのやり方は、マジシャン自身の視線をコントロールすることです。

マジシャンの手元から視線をそらせたいときは、その人に話しかけながら相手の顔をまっすぐに見つめます。

相手もマジシャンの目を見返すでしょう。

その瞬間、その人の視線はそれてしまいます。

「人は演じている人の視線を追いかける」という習性を利用したものです。

 

パントマイムのような芝居ができれば、最高ですね。

けれども、本当のパントマイムのように大げさになってはいけません。

ダイ・バーノン曰く 「Be natural !」

自然にふるまうことが大切だと言っています。

 

などと、長い前置きをしたうえで。

 

アポロ・ロビンスというマジシャン(スリ師?)をご紹介します。

ミスディレクションの天才です。

TED global の映像をご覧ください。

 

 

 

 

おそらく、動画を見た後でも気づかなかった人もいらっしゃると思うのでネタばらしのようなことをしますね。

(本当は自分で気づいた方が驚きも大きいと思うので、以下の文は見終わった後に読むことをおすすめします。)

 

 

 

 

 

(注意:以下はネタばらし?)

エンディングでアポロが観客に向けた質問です。

「さて、先ほどと同じ質問をしましょう。でも、今度は目を閉じなくていいです。私の服装は?」

映像を巻き戻して確認してみたくなりますね(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生き方 ― 人間として一番大切なこと」

 

だいぶ前ですが、稲盛和夫氏の著書で私が最初に読んだ本です。

 生き方―人間として一番大切なこと 稲盛 和夫著

 

この本は生き方を鼓舞するような力強い言葉が連なります。

 

「すさまじく思うこと」

「一日一日を“ど”真剣に生きる」

「神が手を差し伸べたくなるぐらいにがんばれ」

などなど。

 

私は、すぐにシュンとするような人間なので、たまにこの本を持ち出してきては消えそうな火を燃やしてもらいます。

 

そうそう。

マインドマップの練習にと、この本の内容をまとめてみたことがありました。昔のことです。

マインドマップを扱いはじめた初心者の頃のまとめなので、マインドマップの出来としてはどうかと思うのですが。

 

下に載せておきますね。

生き方 人として一番大切なこと 稲盛和夫

 

 

 

 

コーヒーとバレエ

 

最近はあまりありませんが、娘たちに影響されてバレエのビデオを見るのが楽しみな時期がありました。

 

ローザンヌ国際バレエコンクールの時期になると、NHKの放送を録画にとって

若いダンサーの踊りと辛口解説者のコメントに一喜一憂していたものです。

 

ずっと見ていると、素人の私でさえ何となくバレエの素晴らしさがわかってくるようになるから不思議です。

芸術というのは、そういうものなのかも知れませんね。

うんちくは知らないけれども、感動してしまっています。

もっとよく知れば、もっと感動も大きいのでしょうけれど。

 

…ということで、コーヒーを飲みながらふと思い出した「アラビアの踊り」

チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の中に、コーヒーが出てきますね。

8つの小曲で編成される「…の踊り」のなかのひとつ。

神秘的なベールをまとって、エキゾチックに踊るのが「コーヒーの精」です。

 

体の動きを芸術に高める鍛錬は、見ている人の想像を超えたものなのでしょう。

 

[youtube]http://youtu.be/ZMqGRODWB7M[/youtube]

 

クリニックの歓迎会

 

昨日、2月22日は猫の日。

そして、クリニックの新入職者の歓迎会でした。

 

実は年末から既にいらした方もいたのですが、インフルエンザの流行期ということもあって

先月には会が催しできなかったのです。

やや遅めになってしまいましたが、おかげで3人をいっぺんに歓迎する機会となりました。

 

ご縁は人にはつくれない奇跡だと言います。

この出会いのご縁にいつまでも感謝の念を忘れずにいたいです。

 

ようこそ。さくだ内科クリニックへ。

 

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「くれない族」

 

昨日は、師長さんと「くれない族」の話をしていました。

うんと昔に「くれない族の反乱」というテレビドラマがあったりして、流行語になった言葉です。

「~してくれない。」が口グセや思いグセになっている方のことを言います。

 

「ちゃんと教えてくれない。」

「ねぎらってくれない。」

「認めてくれない。」

 

「現実がうまくいかないのは周りのせい」という考え方のクセがついている人に多いように思います。

ですから、問題が起こった時も、原因を自分の側に求めたりはしません。

周囲に対する不信感が根本にありますから、常に他人やシステム、もしかしたら運命のせいにまでして

そこから抜け出すことができないのです。

あくまでも、悪いのは周り。自分はその被害者だという思いこみが強いのです。

自分が原因ではないのですから、そばにいる人に「何とかしてくださいよ!」となります。

 

周囲を不信感で観察していますから、足りないところがよく目につきます。

「あれが良くない。」

「誰々はおかしい。」

それは特殊なアンテナを持っているかのようです。

 

そして「不満」の気持ち。

「分かってもらえない。」

「なんで自分がこんなことまでやらされなければいけないんだ。」

イライラした気持ちは膨張していきます。自分で制御できない攻撃的な感情です。

周囲は楽しくはないし、雰囲気は暗くなります。

それでいて、本人は「なんかここ雰囲気が暗いんだけど。」と平気で言ったりします。

自分が原因であることには気づかないのです。

 

目の前の問題に対して、自分の内側を見つめて責任を引き寄せる心があったらどんなに良いでしょう。

「人の足りなさ」を指摘するだけでなく、「自分にできることはないだろうか。」と考える。

「かなえられて当然と思っていることはないか。」

「責める前に、相手のことをちゃんと受け止めているだろうか。」

 

内省が前提になるだけに、「くれない族」の人にとってはかなり難しい課題かも知れませんね。

自分でも「くれない」という言葉が心に浮かんだら、立ち止まって一呼吸おいて自分自身を見つめなければならないと思います。

 

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病いの4つの意味

 

今日はちょっとわかりにくい投稿をします。

なので「意味わからん!」と愛想をつかさないでくださいね。

<(_ _)>

自分にとっての備忘録がわりの投稿です。

 

精神科医で医療人類学者のクラインマンは病いの4つの意味を以下のように述べているそうです。

「物語としてのケア ナラティヴ・アプローチの世界へ 野口裕二著」から引用です。

 

1)症状自体の表面的な意味

普遍的で常識的なレベルの意味づけ。

たとえば、「胸がドキドキする」という症状がある人をみたら「緊張しているからかも知れない」

「頭が痛い」という人は「天気が悪いから頭痛が起きたのかも」

そういった連想を引き起こすのは、社会や文化にすでに埋め込まれた常識のレベルが意味を与えているのだと言います。

 

2)文化的に際立った特徴をもつ意味

その時代を特徴づけるような象徴的な意味づけがされている場合。

ほかの病気とは異なる独特の社会的反応を呼び起こします。

 

3)個人的経験に基づく意味

病いは、疾患というだけでなく、人生の挫折や失敗など様々な経験と結びあわされて

その人にとって独特の意味を帯びるものとして存在することです。

 

4)病いを説明しようとして生ずる意味

「原因は何か」「なぜ、そのとき発症したのか」「これから先、どうなるのか」といった疑問に対して

納得のいく説明を与えようとするなかで構成されていく意味。

 

このように病いの意味を考えるのは、その人がどのような文化、時代に生き、人生の経験をしてきたかを聞き取り、想像し、考えることですね。

第1と第2の意味が「与えられる意味」であるのに対し、第3と第4は「創りだされる意味」であること。

言い換えれば、病いの意味とは与えられるものと同時に創りだされるものであるということ。

 

特に第4の意味は、医療者の何気ない一言や質問が、患者さんにとって大きな意味をもつことがありうるのだということです。

病いの意味を医療者が創り出してしまうものだという視点は、確かに私にはなかったかも知れません。

とても重要なことですし、心しなければなりませんね。

 

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タイムトラベルと特異点、そして「マトリックス」

「このミステリーがすごい!」で2013年の第一位なのだそうです。

読者の感想で「万人向けではない」とか「誰もが面白いとは思わないだろう」とか「マニアックの人にはたまらないかも知れない」とか。

 ノックス・マシン 法月 綸太郎著

そんな言葉が並ぶような作品ということで、早速読んでみました。

 

なるほど。

そういう評判は別にして、これは面白かったです。

 

ノックスと言うのは、ロナルド・ノックスのこと。

物語りは「ノックスの十戒」を軸として進行していきます。

十戒というのはノックスが発表した探偵小説を書くにあたってのルール。

 

以下は小説の中からではなく、Wikipediaから。

ちょっとだけ我田引水的に勝手に改変しています。

 

1.犯人は物語の当初に登場していなければならない。

2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない。

3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない。

4.未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない。

5.中国人を登場させてはならない。No Chinaman must figure in the story.

6.探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない

7.変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない

8.探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない

9.“ワトスン役”は自分の判断を全て読者に知らせねばならない

10.双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない

 

問題なのは第5項のルール。

「探偵小説に中国人を登場させてはならない。」

あえて英語を並べたのは理由があります。

この物語では(特に続編では) 「Chinamanを登場させるのは決して No だ。」 から

いつの間にか 「“No Chinaman”は登場させなければならない。」 とストーリーが展開していくのです。

 

主人公のユアン・チンルウはノックスのもとへタイムトラベルをする羽目になります。

この第5項が、ユアンとノックスの邂逅がきっかけとなるのだということは想像に難くない話です。

けれどもその真実の理由が、探偵小説に「タイム・トラベル」を持ち込んではならないという隠れたメッセージがあったのだとする着想は見事だと思いました。

しかも、どうして「タイム・トラベル」が「中国人を登場させてはいけない。」という表現になったのかというひねくれた論理も素晴らしいと思います。

この辺は思い切り論理が跳躍した方が、面白味が増すところではないでしょうか。

 

それから。

この小説を読んでいると、古典ミステリーと呼ばれるエラリー・クイーンやアガサ・クリスティをもう一度読み返したくなりました。

作者自身が大変な読み手であることがよくわかります。

 

「国名シリーズ」も確か実家の本棚に並べていたはず…。

 

手洗いと咳エチケット

 

インフルエンザの猛威がやっとおさまりつつあるといったところでしょうか。

 

沖縄県感染症情報センターから発表された表やグラフでも、ピークを過ぎたということがわかります。

検出者数

 

ただし、定点の数字を見ると、まだ30を超えた警報レベルです。

インフルエンザ検出

ひきつづき、感染予防のために、手洗いや咳エチケットを徹底しましょう。

インフルエンザの流行期だからではなく、日ごろから習慣化したいですね。