健康講座

 

那覇市の地域・職域連携推進事業の研修会の講師を依頼されました。

「生活習慣病」がテーマです。

 

話の中心になるメタボリックシンドロームとは、もともと後戻りができない状態に陥らないために警報を鳴らそうとする概念です。

「肥満」をきっかけに、いろいろな合併症が生じてきます。

肥満はなぜ悪いのか。

「私は水を飲んだだけでも太るから、痩せない。」というのは、診察室でよく聞くお話です。

でも、あきらめたらいけませんよね。

 

医療者の「放っておかないでください!」というメッセージが伝わるかどうかが勝負だと思っています。

今からでも「何かしよう!」という気持ちになってくれればと思います。

 

実は、今日の予定なのですが、この時間になってもまだスライドが完成しません。

間に合うか心配になってきました。

 

タクシーハイヤー協会 研修会

 

 

1年ぶりのラジオ出演

 1年ぶりにコミュニティ・ラジオ FM21の番組に出演します。

浦添市医師会提供の「ゆんたく健康トーク」

毎週月曜日の夜8時からの放送です。

私の放送は3月24日(月)です。

 

昨日はその収録がありました。

ほとんどライブ放送とのことですが、お願いして収録にしてもらいました。

ラジオパーソナリティの城前ふみさんとも久しぶりの再会です。

 

ふみさんには、さくだ内科クリニック主催の「オーバーナイト&在宅血液透析の勉強会」にも参加していただいたり

今までにもいろいろとお世話になってきました。

雰囲気が明るいだけでない、人の機微も察知する素晴らしい方です。

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今回のテーマは「生活習慣病としての腎臓病」

昨年末にCKDシンポジウムでお話させてもらったストーリーを持ち込んできました。

 

近隣にお住いの方は、よろしければお聞きください。

そうでない方もサイマルラジオで放送していますので、インターネット環境があればお聞きできますよ。

(宣伝?(笑))

 

↓ 以前にも紹介しましたが、リンクを貼っておきますね。

 

パソコンからなら以下のリンクから。

サイマルラジオ

放送を聴く

 

スマホやiPhoneの聞き方を紹介したサイトはたくさんありますが、以下のサイトを紹介しておきます。

 

Android

サイマルラジオ for Android : スマホを使って日本全国津々浦々の情報をAir Check!無料Androidアプリ 

 

iPhone

iPhoneで録音機能もあるインターネットラジオ「FStream …

 

 

 

 

当クリニックでのオーバーナイト透析の基準

 

先日の沖縄県人工透析研究会の会場で、数多くの方からオーバーナイト透析を施行する基準を提示してほしいとのご指摘がありました。

主に他院の透析スタッフからの声でした。

「うちの施設にオーバーナイト透析を勧めたい人がいるんだけど、適応基準がわからないから二の足を踏んでいる。」

というご意見です。

確かにその通りだと思いました。

せっかくご紹介いただいたのに、その基準にはずれていたためにお断りした方もいらしたからです。

 

昨年の10月からスタートしたオーバーナイト透析ですが、先に始めた者としての責任があり、とにかく安全を第一にしています。

昼間とは違うということを、もしかしたら自分たちが必要以上に気にしすぎていて、慎重になりすぎているのかも知れません。

経験を積んでいけば、認識も違ってくるのだと思いますが、今はこれでいこうと決めています。

 

当クリニックのオーバーナイト透析の選定基準を以下に示します。(今回の沖縄県人工透析研究会で発表したスライドです。)

オーバーナイト透析を経験して7

 

2014年3月現在のものであること、私たちクリニックのあくまでも私案であることを強調しておきます。

特に年齢制限を設けていることなど、おそらくご批判もあることと思います。

 

睡眠を妨げる血圧測定などをしないなど、血圧が安定している方が対象になるのだということ。

そのために上記のような条件になったのだということをご理解ください。

 

当院の透析時間の分布

 

私たちクリニックでは長時間透析を積極的に勧めています。

「長時間透析ができるから」と言ってクリニックを訪れる方がいらした時には、浸透してきたことが嬉しかったです。

透析は時間を長くすればするほど、元気になります。

「透析をしたら体がだるい」とおっしゃる方は、短い間にたくさんの治療を詰め込むから体に無理が生じるのです。

 

先日、普段は7時間透析をしている方が、所用があって4時間透析しか受けられなかった時の感想が

「4時間やると疲れた」

というものでした。

特に除水は短い時間でやろうとすると、体に無理をしているということを実感したのだそうです。

 

下のグラフは私たちクリニックの透析時間の分布です。

昨日の人工透析研究会で自院の特徴として紹介しようとして作成したのですが

話が雑多になってしまったので取り下げたものです。

 

2014年2月末現在の状況です。

HD time

第32回沖縄県人工透析研究会に参加してきました

 

今日は朝から沖縄県人工透析研究会に参加してきました。

昨年は11月開業ということもあり、演題を発表することができなかったのですが

今年は琉大の井関先生から「経験を共有するのが、学会の本質だから」という後押しもあって、オーバーナイト透析についての経験を話させていただきました。

 

私の目標のひとつに「オーバーナイト透析や在宅血液透析を沖縄の地に広める」というものがあります。

在宅血液透析に関しては、中部病院から

「在宅血液透析導入に向けての取り組み」

という演題もあり、意識が高まってきたのを感じます。

 

自宅で好きな環境で、いつでも好きなだけ透析ができる。

特に離島県の沖縄では、在宅血液透析の持つ意味はさらに違ってくるのだと思います。

現に先島諸島の透析クリニックのある先生は「在宅血液透析をやる」と宣言してくれているそうです。

素晴らしいことだと思います。

最初は小さくても、大きな潮流になっていくことを願っています。

 

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運動療法の必要性

 

長時間透析は運動療法で補完しなければならないと切実に感じています。

 

先の長時間研究会で透析患者の運動療法について講演された先生の指摘が胸にささったものです。

改めて、数字で示されると、正直焦りました。

 

以下のスライドは、そのお話を元に私が作りなおしたものです。

16日の沖縄県人工透析研究会の発表に使うつもりだったのですが

話が雑多になってしまったので取り下げました。

 

オーバーナイト透析を経験して7

 

透析時間が4時間でさえベッドで休んでいる時間をまとめると39日間であるということ。

1日の活動時間を24時間としても、26日間です。約4週間ということ。

こういう見方をすると、実感として迫ってきますね。

 

筋肉を落とさないような対策、工夫をしなければなりません。

先に取り組んでいる先生たちから学ぶことはたくさんあります。

 

 

目の錯覚から抜け出せない

 

認知脳科学者のアル・セッケルは、彼にとって目の錯覚は喜びだと言います。

イメージや形、色や表現など、予測を裏切られると、楽しいと感じるのだと言うのです。

意識したことはなかったのですが、そう言えばそうですね。

だまし絵やトリック、マジックなど、裏切られながら、なぜ人は楽しいと感じるのでしょうか。

 

幸福とは、彼の場合、ある特定の領域で感じる喜びであり、根本的な何かが存在しているのだと言います。

 

目の錯覚に幸福論を持ってくるあたり、かなり真面目な方なのだろうなと思いますが(笑)

難しいことは置いておいて、皆様も目の錯覚をお楽しみください。

 

「利他の心」

 

 

稲盛和夫氏の著書に

「私は、いつも簡単な仏教の本を持って歩いている。そして、どこであろうと暇があれば読んでいる。そのくらい繰り返し読んでも、すぐに忘れて実行できない。それでも、そうでなければならないと思い続けること、毎日心がけることが大切だと私は思う。」

というようなことが書いてありました。

人間性を磨き、素晴らしい人格を身に着けることこそが、人生の目的なのだと説く稲盛氏らしい言葉だと思います。

稲盛氏の本を読むと、「人のために尽くすこと」「世のために尽くしたいと思うこと」が力を持った言葉として響いてきます。

 

ドラッカーの「何によって人に憶えられたいか?」に通ずるものがありますね。

生きた知恵として、心に留めていきたいと思います。

 

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「感謝日記」

 

 著者の田中ウルヴェ京さんはソウルオリンピックに出場し、シンクロ・デュエットで銅メダルを獲得した方です。

この本には「メンタルトレーナー」「コーピングコーチ」という肩書で紹介されています。

 書くだけで人生が変わる 感謝日記 田中ウルヴェ京著

 

彼女にとって、彼女のメンター(恩師)であり、心理学者のデニス・ウェイトリー博士からの言葉が転機になったのだと言います。

「私たち人間にとって、本当に幸せな成功とは、自分のやりたいことを、人の利益のためにやることでしか得られないんだ。」

「成功とは他人のために自分のやりたいことをやる」

これを実現するための方法論、実践ガイドがこの「感謝日記」だと言えます。

 

扉にある「感謝日記の書き方」を抜粋します。

その1 今日の印象に残った出来事を書き留める

その2 そこで自分の感情を整理し、セルフトークに注目する

その3 必要あればセルフトークをプラスのものに置き換えてみる

その4 プラスに置き換えたことで、出来事に感謝しながら、同時に、今日、感謝したい人を思い出す

その5 その思いを忘れないうちに言語化する

その6 言語化することでさらに感情が整理される

その7 整理された感情で、より深い自分を新たに発見する

その8 さらに他人や状況に感謝ができる

 

「セルフトーク」がキーワードですね。

つぶやき、思いグセ、「感じ」や「受けとめ」の瞬間の心のひとりごとのことです。

ネガティブ・セルフトークとどうつきあっていくのか。

たくさんのヒントが述べられています。

認知行動療法やABC療法に通じるスキルなども紹介されています。

 

これは田中さん自身が実際に体験してきたことだからでしょう。

とても説得力がありますし、腑に落ちることが多いです。

 

1日5人への感謝日記。

それを習慣にするだけで、きっと幸せでしょうね。

 

襟を正す

 

あの年、この日に上の娘が中学を卒業し、今年ちょうど高校を卒業しました。

 

私に関して言えば、今日の日のことだけを「忘れない」という言葉でまとめることはしたくないと思っています。

今でも毎日続く社会問題の最前線ですし、この国をどうすべきかという課題は具体的な形でずっと東の方から投げかけられています。

私たちは人任せにせず、自分たちの目や耳を駆使して、あるいは実際に足で真実の姿を学ぶこと。

実際に人に会うこと。

問題を共有していくこと。

できることをできることから。

 

未来のために、ずっと終わりなく探っていく道です。

祈ります。

 

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