「エナジーチェック」

「アイスブレイク」の本に載っていたもので、面白そうなものを見つけました。

チームメンバーの相互理解という目的では、役に立つのではないかと思います。

 

例えば、朝のミーティングの時に「あれ?今日は調子が悪いのかな?」という人がいて気になることがあります。

表情が暗くて「何かあったのかな?」と感じる人もいたりします。

 

そういう時、ミーティングの前に、こんなアイスブレイクはいかがでしょうか?

「どれくらい元気か、手の高さで教えてほしいと思います。」

「非常に元気モリモリで、ルフィみたいに元気いっぱいの人は、まっすぐに手を上にあげてください。」

「元気さ半分ぐらいかなあ、まあまあ普通…50点ぐらいという人は手を水平にあげてください。」

「もうダメ、最悪です。0点ですと言う人は手を真下に下げてください。」

「10点ぐらいかな、40点、75点ぐらいかなと思ったら、それぞれの調子で手をあげてください。」

「開始の合図は『エナジーチェック!』です。私が『エナジーチェック!』と言ったら一斉に手をあげてくださいね!」

そう説明をして、「エナジーチェック!」と合図するのです。

 

「心の元気度」や「やる気度」にアレンジしても良いようですよ。

 

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「飛びます!消えます!」 100円マジック

「チンカチンク」というタイトルのついたマジックがあります。

“Chink-A-Chink”というのは、グラスやコインなどが触れ合って「チリン チリン」と鳴る擬音語です。

クロースアップ・マジックの父ともいうべきマックス・マーリエによって有名になりました。

今では、小学生マジシャンも演じるようなクラシックなマジックですが、その場にある小物をつかってできるので、いかにも即席感があり、不思議さのあるマジックです。

マックス・マーリエ演じるオリジナルは角砂糖でした。サイコロ、瓶のふたや野外では松かさなどでもできますね。

似た現象では「コイン・アセンブリー」(カードとコインを使って演じる)がありますが、角砂糖やサイコロなど「チンカチンク」はより立体的な現象を見せることができます。

まずは、オリジナルに近い「チンカチンク」を動画でご覧ください。

 

100円マジックで、この「チンカチンク」を発見しました。

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数は減っていますが、シルクハットにしたのはなかなか素敵なアイディアです。

オリジナルに近いルーティンをしたければ、あと1セット購入すれば良いですね。

 

 

 

 

 

「病院の言葉」を一般の人に届ける試み

国立国語研究所の『「病院の言葉」を分かりやすくする提案』というホームページは、私たち医療者にとっても参考になります。

医学用語に限らず、病状を説明するにしても、一般の方では一度聞いただけでは理解できないことが多く、表現も難しくなりがちです。

例えば、「寛解」という言葉もそうですね。

上記のホームページでは、「まずこれだけは」の項目では、こう言い換えています。

「症状が落ち着いて安定した状態」

「少し詳しく」説明の項目では

「症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態です。このまま治る可能性もあります。場合によっては再発するかもしれません」

あってはならないことですが、残念ながら、医療者と患者さんの言葉が伝わらないということが日常的に起っています。

そこでは、言葉が伝わらない原因として大きく3つを挙げています。

 ① 患者に言葉が知られていない

医療者は、医療者間で日常的に使っている言葉は当然のように意味が通じる言葉として無意識に使ってしまうかも知れません。けれども、一般の方にはよく知られていないので、十分な説明が不足しがちになります。

例えば、「浸潤」「耐性」「せん妄」「プライマリケア」など。

特に、患者に寄り添う一番近い医療の実践が「プライマリケア」であるにも関わらず、一般の方にはあまり知られていないことは反省するところです。

② 患者の理解が不確か 

細かく分けると

  1)意味が分かっていない

  2)知識が不十分

  3)別の意味と混同

ここでは、例えば「炎症」を事例にあげていました。

「炎症が起こっている」という言葉は確かに便利な言葉で,多くの患者はどこまで理解しているかは別として、何となく分かった気にさせる言葉である。しかし、炎症を素人に短時間で医学的に正しく理解させることは大変困難でもある。「細菌が体内に侵入し、悪さをするので、これを防止するために白血球が細菌と戦っており、このためにはれて、痛くて、熱が出るのです。この戦いで死んだ白血球と細菌が膿(う)みとなって出てくるのです」と説明すると理解が得られることが多い。

 

 ③ 患者に理解を妨げる心理的負担がある

なるほどと思ったのは、この原因③の項目でした。事例に「腫瘍」を挙げています。

卵巣に腫瘍があり、画像検査等より良性が考えられたが、腫瘍=がん、との思い込みがあり、患者は非常に落ち込んでしまった。 詳しい説明に入る前に、腫瘍には良性と悪性があることを理解させ、十分な時間を使って説明するようにしている。

実は、私の日常診療の中でも「総合病院で良性腫瘍と言われた。」と落ち込み、食事ものどを通らず、夜も眠れなくなったためクリニックに駆け込んできた患者さんがいました。

その患者さんは「腫瘍」という言葉で「がん」だと理解し、「良性」という言葉が頭に入らなくなっていたのでした。
 
伝える言葉というのは、もちろん、相手に伝わって初めて意味があるものです。

そして、相手に伝わった意味は、それが正しく伝わっていなくても、与える影響はとても大きなものです。

正確に伝える努力をしなければならないと改めて思いました。
 
このホームページを作成した国立国語研究所「病院の言葉」委員会は、平成19年10月から平成21年3月まで活動を行って、現在は解散しているそうですが、非常に有意義な研究報告だと思います。

是非、一度ご覧ください。

「上虚下実」

上半身は力が抜けていて、お腹や骨盤などの下半身に力が充実している身体の状態を「上虚下実」と言います。

武道やヨガなどの熟練者の姿勢を持ち出すまでもなく、「肩に力がはいってガチガチの状態」というのは、どんな状況でも良くないだろうというのはわかります。

スポーツでも流れるような動きというのは、下半身の土台がしっかりして、上半身が滑らかです。

私が大人になってスケートを初体験した時も、当初は転んでばかりで、やっと少し滑れるようになったのは、今から考えると「上虚下実」のコツを掴んだからだろうと思います。

低次元の私の例を持ち出すでもなく、フィギュア・スケートの映像を観ると上半身の「虚」と下半身の「実」のバランスの良い選手の演技は明らかに美しいですよね。

 

ところで、肩の力を抜くというのはなんとなくイメージしやすいのですが、「下半身を充実させる」というのはなかなかピンときません。

 

中村天風氏は「クンバハカ」を説明するのに、講演でこう述べています。

 「…さて、“holding the body just the water bottle” 「水を入れた徳利のように」とはどうすることかといえば、何のことはないんですよ。第一に肛門をキュッと締めるんだ。それと同時に肩をできるだけ緩める。そして、臍下丹田、おへその周りのお腹のこと、これにグッと力を込める。その瞬間息を止める。それを息の出し入れにやりゃあいい。吸って止めて出して止めて、吸って止めて出して止める。(中略)お尻の穴を締めてからに、肩を緩めて、丹田に力を入れておきさえすれば、水を入れた徳利のようになっているわけなんだ。」

昔から「腹が据わる」と言われているのは、この姿勢のことなんですね。

 

ちなみに、人間は二足歩行になったばっかりに、腹式呼吸を忘れてしまった動物らしいですね。

四本足の動物たちは、前足を地面につけて肩を固定していますから、必然的に腹式呼吸をしています。

しかし、人間は多少のコツの会得が必要です。練習しても腹式呼吸がなかなかできない人も多いです。

一般的に「深呼吸」の方法について、ラジオ体操第一のイメージが強すぎるのかも知れません。両手を大きく振り上げて胸郭を広げる呼吸の方法が広く浸透しすぎているのも一因でしょう。

 

ためしに、私たちも四つん這いになって深く呼吸をしようとすると、お腹に意識を集中することになります。さらに深く呼吸をするには、おへその約10cm下、丹田と呼ばれるあたりに力を入れることになります。

 

呼吸を調整することは、リラックス効果があるだけでなく、ダイエットにも良いらしいですよ。

 

徳利と酒呑み2

 

百里を行く者の気構え

以前に「戦国策」からのお話を引用しました。→「恐れの本質

この「戦国策」は、思わず唸ってしまう説話にあふれていますが、その中に

百里を行く者は九十を半ばとす

という言葉があります。

 

文字通り、百里を旅する者は九十里をもって半分の行程だと心得なさいというものです。

 

最後の詰めこそが大切であると教えた言葉ですね。

 

長く辛い道のりを歩き通して、やっとゴールが見えてきた。心の中は喜びに満ちるでしょうし、安心もするでしょう。

その時にこそ、なお半分の距離を歩き直しても良いぐらいの覚悟を持ちなさいということです。

 

 

考えてみれば、人間って人生をよりよく生きようとするならばゴールを設定しない方が良い生き物なのかも知れませんね。

 

ドラッカーは「どれが最高の作品か」という質問に対して、常に「次の作品」というのが変わらぬ答えだったと言います。

その時、ドラッカーは19世紀の作曲家ヴエルディの言葉を引用しました。ヴェルディは年老いてもなお挑戦を続け、80歳になって最後のオペラを書いた方だそうです。

 

「人間だけが失敗から学ぶことができる。私は多くの失敗をしてきた。したがって、私は努力を続けなくてはいけない」

百里を行く者の九十里。それはまだ半ば。

 

私も、常に歩き続ける努力を惜しまない人になりたいものです。

 

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いつでもその人にとっては「ふたつにひとつ」ということ

ほぼ日刊イトイ新聞の糸井重里さんの「今日のダーリン」のコラムは、なるほどと感心し、共感することも多いです。

ちなみに、「今日のダーリン」はバックナンバーを残さない方針ということで、「毎日、更新されて、毎日、消えていくコンテンツ」です。

ですので、文章を引用・転載することは控えますが、4月30日の「今日のダーリン」は「そうだよなあ」と感心しましたので、内容をお伝えしますね。

 

サイコロの目や野球の打率など、それが「当たる確率」というのは数学的に導き出せるものです。

例えば、サイコロで3が出る確率は6分の1。打率は、安打数÷打数です。

けれども、サイコロを振る当事者だったり、その打席でバッターを観ている人にとっては、確率うんぬんより

「当たるか、外れるか」

の「ふたつにひとつ」なのだということを、言っていました。

 

「なるほど」と思って感心したのは、これは私たち医師の日常でよく経験することだからです。

ある患者さんに、新しい薬を処方するとします。その方にとっては初めての薬ですので、「こんな副作用がありますから、気を付けてください。」と説明します。

「この薬は1%未満に浮腫みが出ることが知られています。症状が出たら、すぐに知らせてくださいね。」

「5%近くの方が便秘するそうです。」とか。

説明していて、この「1%未満」とか「5%近く」という数字は、患者さんにとっては意味がないんじゃないかと思うことがあります。

もちろん、医療者は知っておく必要があります。あまりに大きい数字は「注意すべき薬剤」として認識していた方が安全だからです。

ただ、副作用として症状が出るか出ないかは、当事者であるその患者さんにはヒトサマの統計など実はあまり意味がないことで、あくまでもその患者さんにとって副作用が出たか出ないかが問題なんですね。

背景となる統計は、当事者の「ふたつにひとつ」の前では説得力がうすくなる気がします。

だから、注意しなければならないのは、現に表れている症状には数字の説明は時に不誠実であるということです。

 

そして、この「ふたつにひとつ」のことばかり気にしていると、新しい薬は怖くて出せなくなります。

そもそも何のための薬か、十分な共通理解が必要です。

「ふたつにひとつ」を他人まかせにしないためにも。

 

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スフィンクスの謎 ギリシア神話から

「スフィンクス」 と言えば、ギザの大スフィンクスを思い浮かべる方が多いでしょう。

けれども、ギリシアのスフィンクスは、エジプトのスフィンクスとだいぶ異なっています。
Great Sphinx of Giza - 20080716a

スフィンクスが登場するのは、三大悲劇詩人ソフォクレスの代表作「オイディプス王」。

アホロドーロスの「ギリシア神話」には、スフィンクスに関する描写がこうあります。

「これは女面にして胸と足と尾は獅子、鳥の羽を持っていた。」

ギザの大スフィンクスと違って、ギリシア神話の妖獣スフィンクスは女性なのです。

はっきりとした乳房を持ち、背中には羽を生やしています。

Gustave Moreau 005

乳房に象徴される母性と、獅子に象徴される獣性の二面性の属性が強調された妖獣です。

もともとスフィンクスは男色の罪を犯したテバイの王、ライオスを罰するために、ゼウスの妻ヘラによって送られた刺客でした。

実は、スフィンクスという言葉は「絞め殺す」という意味を持っていたのです。

テバイでは、スフィンクスが通りかかった者たちに謎かけをし、それが解けないと食べてしまうという災いが続いていました。

オイディプスはスフィンクスに対峙して、あの有名な謎かけを解き明かします。

 

謎とはこうです。

「朝は4本足、昼間は2本足、晩に3本足で歩くものはなにか」

オイディプスは「人間」であると即答します。「なぜなら、赤児の頃には4本足で這って歩き、成人では2本足になり、老年になってからは杖を第三の足に加えるから」

 

実は、この謎は次のようだったという説もあります。

「一つの声を持ち、二つ足にして四つ足にして三つ足なるものが、地上にいる。」

「それが最も多くの足に支えられて歩くとき、その肢体の力は最も弱く、その速さは最も遅い。」

つまり、同時に2本足でも3本足でも4本足でもあるものは何か?というものです。

 

そして、その答えは「人間」ではなく、なんと「オイディプス自身」でした。

なぜならば、オイディプスは生後すぐに踵をピンで貫かれ山奥に捨てられました。そして、ピンを抜かれ、2本足の人間に成長しましたが、足は腫れたままでした。(オイディプスという名称は「腫れ足」という意味)

さらに、知らぬこととは言え、彼は父親を殺し、母親と交わって子を得るという数奇な運命をたどることになります。(獣同然の行為=4本足)

彼は王になった後に自分の犯した罪を知ることとなり、自ら目をつぶしてしまいます。(杖を必要とする=3本足)

 

下の絵は、スフィンクスに対して自分自身を指さしているオイディプスです。

 
Jean Auguste Dominique Ingres - Oedipus and the Sphynx - WGA11843
  

台風通過後の外来診療について

台風6号(NOUL)の進行速度が速まっているようです。

NOUL 20150512

今日のお昼前には公共交通機関も運行可能になるかも知れません。

午後2時前までに運行再開になれば、午後の外来診療は再開する予定です。

 

沖縄本島にも早々と暴風警報が発令されましたが、午前2時現在、まだ嵐の前の静けさという感じです。

オーバーナイト透析の患者さんたちも、安全のために台風の接近前に今日は早めに終了して帰宅してもらいました。

 

被害がないようにと祈るばかりです。

 

 

追記:(午前10時記載)

 

午前7時59分には暴風警報も解除されたようです。

bofukeiho

 

一般社団法人沖縄県バス協会のホームページによると、午前11時発の便より順次再開する予定のようです。

クリニックの外来診療は、午前は休診午後から通常通り診療いたします。

ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

台風6号接近に伴う診療についてのお知らせ

台風6号(NOUL)が沖縄地方に接近しています。

今現在は「非常に強い台風」に位置付けられている勢力で、沖縄に近づいても中心付近の最大風速が40m/sと予想されています。

 

十分な注意が必要ですね。

被害が大きくならないようにと祈るばかりです。

 

さて、さくだ内科クリニックの台風時の診療についてのお知らせです。

 

【外来診療について】

外来の診療は、沖縄の各機関と同様に、公共交通機関の運行状況で決定します。

交通機関が運行停止となった場合は、外来診療は休診となります。

 

随時、テレビやラジオの情報やインターネットでご確認をお願いします。

 

一般社団法人沖縄県バス協会のホームページ

路線バスの運行情報→本島・離島があります。

 

沖縄県バス協会

 

そこでチェックするとより確かかと思います。

またモノレールの情報はこちらです。

ゆいレール

 

 

【透析について】

 

透析も外来診療に準じますが、単に中止とするわけにはいきません。

より密な連絡が必要になってきます。

 

今回の場合、火曜日に最接近することが予想されていますので、すでに火曜日の透析を月曜日に繰り上げる決定をいたしました。

今後も予定の調整が必要となってくると思われます。

透析室からの連絡をお待ちください。

 

 

時代と容姿年齢

テレビアニメのサザエさんがスタートしたのが1969年ということですから、もう45年以上も前からあのキャラクターは変わっていないのですね。

もっと正確を期するならば、原作は昭和21年(1946年)とのことですから、もうほとんど70年前のスタートです。(改めてすごい!)

いろいろなところで登場人物の年齢設定が話題になりますから、すでにご存知の方も多いでしょう。

サザエさんが24歳、マスオさんが28歳。

そして、よく問題になるのが、お父さんこと磯野波平の年齢です。

namihei

70歳?いえいえ、ちゃんと会社に出勤していますね。まだまだ現役です。54歳とのことです。

原作の時代、70年前の54歳のイメージは、この波平像だったのでしょうか?

現代の容姿年齢に20歳近い差がある気がします。

 

そして、この人。原作は昭和43年(1968年)にスタートしました。

tange

「あしたのジョー」の丹下段平。

約47年前のイメージととらえて良いのでしょうか? 45歳なのだそうです。

私より年下であるということが、信じられません。

 

アニメだから実年齢と差が出てくるのかと思ったら、そうでもなくて、ちゃんと容姿と年齢が一致している方もいます。

onji

「アルプスの少女 ハイジ」のおじいさん。70歳。

 

アニメではありませんが、この人(?)も年齢がわかりにくいですね。

little marmaid

コペンハーゲンの人魚姫の像です。15歳説があるそうですね。