台風21号(ドゥージェン)

台風21号(ドゥージェン)が石垣島の近海にまで接近しています。

大型で非常に強い台風で、最初は秋台風特有のジグザグとゆっくりとした速度で移動しているうちに沖縄近海のエネルギーを溜め込んだ印象があります。

中心気圧が925hPaで、予想されている中心付近の最大風速が50m/s、最大瞬間風速が70m/sといいますから、脅威的ですね。

 

石垣島や宮古島、台湾への影響が心配されます。

被害がないようにと祈るばかりです。

 

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鉄なべ&BBQのビーチパーティー

昨日はクリニックのスタッフ達と久しぶりにお楽しみの遠出をしました。

私のわがままを聞いてくれたスタッフが、「ブログ1000日記念ビーチパーティー」につきあってくれたものです。

しかも、さらにわがままにつきあってくれて「鉄なべ&BBQ」で盛り上げてくれました。

 

私のスペシャルなストレス・コーピングは、焚き火をすることです。

大きな焚き火でなくても良いです。むしろチョロチョロと穏やかな炎を眺めて時間を過ごすのが好きです。

焚き火でなければ、炭を燃やすことでもいいですね。そのうえダッチオーヴン料理をさせてくれるのなら、最高のコーピングになります。

そして、みんなとの愉快な語らい。

おかげで元気とエネルギーをもらいました。明日からまたパワーアップで頑張れそうです。

 

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1000日目

実は今日でこのブログをスタートさせて1000日目になります。

第一日目は2012年の年末でした。

毎日更新することを目標にしてきたのは、私がある“願掛け”をしているからです。

 

おかげさまで初対面でご挨拶する時にも「先生のブログを読みましたよ。」と言ってくれる方もありました。

予期していなかった突然の言葉に、照れくさいやら申し訳ないやらで複雑な気持ちになります。貴重な時間を割いてしまってごめんなさいという気持ちです。

けれども、個人的にはそれだけでなく、ブログのおかげで嬉しいご縁ができたり、びっくりする出会いや親しくお話ができるきっかけとなったりもしました。

続けていてよかったと思う幸せの瞬間もたくさんいただきました。

500日目の時も同じようなことを書きましたが、ありがとうと、ごめんなさいを同時に言いたくなります。

けれども、やはり感謝の気持ちの方がまさっていますね。読んでくだっさって、ありがとうございます。

 

昔、「あぶさん」という野球マンガで「鍛錬」という言葉の意味を知りました。印象的だったので今でもよく覚えています。

「千日の修行を鍛といい、万日の修行を錬という」

私は世間の常識のほとんどをマンガで学んできた…というのは事実ですが(笑)、この言葉は宮本武蔵の「五輪書」からの引用らしいです。

1000日の修行というのは、約3年。万日の修行というのは約30年にあたります。

ひとつのことを続けていくと何となく形になってくる月日が1000日ということらしいですね。

う~ん。形になってきているのでしょうか?

 

形になっているかどうかはともかくとして、実はまだ願掛けの途中なのです。(これも500日目で同じことを書きました(笑)。)

中途半端な願掛けはどうにも気持ちが悪いので、まだこのブログは続けるつもりでいます。

申し訳ありませんが、これからもどうぞよろしくお付き合いください。

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

皆さんそれぞれが良い1日でありますように。

 

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「目標達成の技術」

ハウツー本に近いような自己啓発書はあまり読まない方なのですが、実践することを第一義にしている姿勢が好感が持てたので、ふと立ち読みしたついでに購入してしまいました。

 

ペンタゴン式 目標達成の技術 カイゾン・コーテ著

 

この本には呼吸法や瞑想、意識的な3秒など、面白いアイディアが並んでいます。

「修練のない人生など、存在しない」という著者が、実際に自分で実践してきたことだけを述べているということがよくわかります。

 

筆者から、こんな提案がありました。

限られた時間をどう生きるべきか。有限な人生を有効に使うためには、どうすればよいのか。

それは「死」から逆算し、人生を見直すことが効果的なのだということ。

そのために、著者のおすすめは「遺書を書くこと」でした。

あくまでも「自分の限界を打破するため」ですから、遺書作成のルールにのっとって書いていきます。

ルールとは以下の4つです。

 

ルール1:「あなたの人生があと3か月しかない」ということを前提にする

ルール2:自分は自分の人生で、何を今までに残すことができたか

ルール3:もう少し生きられるのなら、何をこの世に残していきたいか

ルール4:死んだとき何を一番後悔するか

 

そして、一年に一度は定期的に遺書を書いてみる方が良いとしていました。

あえて「死」を意識し、自分の人生そのものの在り方を整理していくわけです。

 

確かに、良いチャレンジかも知れません。

私も、時期をみてやってみたいと思いました。

 

尿素窒素と脱水

外来での会話です。

「少し暑さがやさしくなっていますけど、いつでも水分を摂ることは大事ですよ。」

70歳を少し超えている女性は、私の言葉を受けて答えました。

「昔からあまり水飲まない人だからね。私。」

「う~ん。でもね。血液検査に『水分不足』って出てるからね~。」

「え?『水分不足』って、出てるの?」

「そうそう。これね…。」とあらかじめプリントアウトした検査結果を提示しました。

 

腎臓のはたらきをみるのに、私たちは通常「尿素窒素」と「クレアチニン」を測定します。

いずれもタンパク質が代謝されるときに出てくる物質で、腎臓の老廃物の排泄機能の指標となります。

タンパク質は代謝されるとアンモニアになります。しかし、アンモニアは強い毒性があるため、さらに代謝される必要があり、毒性がはるかに低い尿素となります。

尿素窒素は尿素が含まれる窒素成分のことです。

 

正常な状態では、尿素窒素の値はおおまかにクレアチニンの値の約10倍と考えて良いです。この比率は実は病態を考察するのに重要な情報なんですね。

クレアチニン 0.7の方は、正常な状態だと尿素窒素は約10倍なので7前後。

けれども、比率が10倍よりも大きくなった場合には、脱水を強く疑います。

例えば、クレアチニン 0.7だとして、尿素窒素が30とかだったら、水分はちゃんと飲んでいたかどうかを問診します。

ほかには消化管出血や心不全のときも、10倍よりも大きくなります。

 

水分が不足していないかどうか、血液検査の結果をもう一度見直してみるのも良いかもしれませんね。

宮沢賢治 「オツベルと象」

青空文庫に宮沢賢治の「オツベルと象」があります。

 
 「オツベルと象」宮沢賢治著

 

あらすじは以下のようになります。

 

ある牛飼いが物語ります。

地主のオツベルは16人もの百姓を抱えていますが容赦がなく、そのうえ強欲でした。

ある日、そういうところにどうしたわけか大きな白い象がやってきます。

オツベルは白象を言葉巧みにだまして自分の所有物にしてしまいます。そして白象に過酷な労働を課すのでした。

白象はオツベルの内心を知らず、はじめは労働を楽しんでいました。夜毎、白象は月に「たのしいな」と報告をします。

しかし、徐々に食べ物を減らされ、過酷な労働で体は急速に弱っていきます。

ついに白象は「苦しいです。さようなら」と月に報告します。月は白象に仲間たちに手紙を書くように助言をします。

それを読んだ仲間の象たちは怒り狂い、オツベルの邸宅へと押し寄せ襲撃するのでした。

白象は、最後に仲間の象たちに助けられて鎖と銅をはずしてもらいました。

 

この小説は次の最後の2行が印象的です。

 

「ああ、ありがとう。ほんとにぼくは助かったよ。」白象はさびしくわらってそう云った。

 おや〔一字不明〕、川へはいっちゃいけないったら。

 

この2行は昔から、宮沢賢治にとって「川」が何を意味するものなのか、すごく想像をかきたてられる文章ですね。

物語っている牛飼いが現実にもどって、この話を聞いている子供か牛を注意しているものという説。

流されるもの(「欲」や「無知」など)への戒めを込めた比喩という説。

白象がさびしく笑っているのはオツベルを改心させることができなかったことを悲しんでいるから…。

白象はジャータカ物語では釈迦の化身として登場するからというのが理由です。

 

いずれにせよ、深く考えさせられる物語です。

 

 

マリリンかアインシュタインか

まず下の画像をご覧ください。

あなたは何に見えますか?

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メガネの方はメガネをはずしてみると、面白いかも知れません。

視力の良い方は薄く細目にして、さらに遠目で見るとわかるかな?

 

 

こういう技法をHybrid Imageというそうですね。

うっすらと陰影で描いたイメージに、ラインで描いたイメージを2枚重ね合わせた画像です。

 

Hybrid_image_decomposition

 

こういう錯視をつかった遊びは大好きです!

Hybrid Images gallery

 

 

 

「ひらめき思考」のトレーニング

先入観や思い込みに左右されないようにトレーニングするには、下のようなひらめき思考などは役に立つかも知れませんね。

 aha! Insight ひらめき思考(2) マーチン・ガードナー (著), 島田一男 (翻訳)

私たちは日頃から一方的な見方でどれだけの情報に蓋をしてしまっているのか。

私たちの視点はあまりに浅く、一面をとらえているに過ぎない…。

そう認識することは大切なことだと思います。

いつでも「別の見方」が参考になりますし、そういう意味ではこういう本や推理小説やミステリーなどは最適だと思います。

本の中で紹介されている例題をふたつあげてみました。考えてみると面白いですよ。

 

その1

運転免許証を持っていないご婦人が、ふみきりで一時停止せず、侵入禁止の道路標識を無視し、一方通行を逆向きに三ブロックも行ってしまいました。それらの行動を警察官は一部始終を見ていたのに、彼女を逮捕しようとはしませんでした。どうしてでしょうか?

 

その2

高速道路を、父親が幼い息子を助手席に乗せて運転していました。途中、他の車を避けようとして急にハンドルをきったところ、ガードレールにぶつかってしまいました。父親は無事でしたが、男の子は足を折ってしまいました。彼は救急車で運ばれ、すぐ手術室へ運ばれました。外科医が手術をしようとして突然叫びました。「私にはとても手術はできません。この子は私の息子だからです。」どういうことでしょうか?

 

「別の見方」はどんなものがあるかを考えると、正解にたどりつけるのではないかと思います。おヒマな時でも考えてみてくださいね。

 

答えはこちら → 「ひらめき思考」のトレーニングの解答

 

 

 

連休中の休診のお知らせ

今日から(昨日から?)秋の大型連休、シルバーウイークですね。

今回は連休中のクリニックの外来休診のお知らせです。

 

9月21日(月)から23日(水)まで公休日となっていますので、外来は休診となります。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。

なお、24日から通常通り診療いたしますが、木曜日ですので午前中のみの診療です。

休診のお知らせ

 

もちろん、透析は公休日と関係なく通常通り行っております。

 

思い通りにならない苦しみ

「欲しいものは得られず、嫌いなものを得る」というのが世の中の常です。

人生を思い通りにできるなどというのは、どんな人でもあり得ません。不可能です。

環境は常に変化しますし、予想もつかないことが起こったり、周りからの要請もあります。

「無常」の世界に生きているわけですから、その法則を変えることはできません。

いつでも「思い通りにならない現実」に対して、不満で心を満たし苦しんでいるのが人間です。

 

でも、そろそろそれだけではいけないとも思っています。

成長するには、起こっている現実や苦しみから逃げない冷静な観察眼が必要です。

事実をあるがままに認識するのに必要なのは、苦や楽の感情に左右されないことです。

真正面から苦に向き合い、「苦しみはごく普通の自然の現象である。」と落ち着いて観察することです。

 

…と偉そうなことを綴りましたが、全てブッダの「苦」の教えの覚え書きでした。

 

弥勒菩薩