成人式

昨日は娘の成人式に行ってきました。

 

那覇市は出身中学単位で式典が行われるようになっていて、卒業式以来の5年ぶりの母校に集まり、久しぶりに再会する喜びの声があちこちであがっていました。

新成人になった皆さんの初々しい姿が、微笑ましくまぶしかったです。

そして、何よりも新しい社会人の誕生が頼もしく、嬉しく思いました。

 

こういう場に来ると、各世代間の責任について思います。

私たちは私たちの先輩たちから引き継いできたモノを、彼らにきちんと伝えることができるだろうかという責任です。

これからの社会を支え、つくりあげていくのは若い彼らなのですから。

 

式典に参加して、良かったと思いました。

 

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サム・ロイドのパズル「不仲な隣人たち」

サム・ロイドはアメリカのパズル王と呼ばれていた天才です。

 サムロイドのもっと「考える」パズル

以前にもサム・ロイドの天才ぶりをご紹介してきましたが、今回のパズルは彼がわずか9歳の時に考え出したパズルなんだそうです。

(9歳の子供が考えたとあっては、挑戦しないわけにはいかないでしょう?(笑))

 

下の絵のような土地に3軒の家が建っていました。

一番大きな家の主人が、ほかの2軒のニワトリがうるさいからと、手前のまん中の出口まで専用の小道をつけました。

右の家は左側の出口に、左の家は右側の出口に小道をつけました。どの小道も交差していません。

この3つの小道をどうつけたか、わかりますか?

サムロイドパズル

 

 

 

風邪と抗生剤

面白い本がありましたので、ご紹介しますね。

 かぜの科学:もっとも身近な病の生態 ジェニファー・アッカーマン著 鍛原多惠子訳 

 

この本は「そもそも風邪ってなに?」という素朴な疑問を医療者とは違った視点で迫り明らかにしようとした本です。

著者は科学ものの記事を書くライターなのだそうです。

 

私たち人間が一生涯に風邪をひく回数は、平均で200回。

これだけ身近な病気なのに、いまだにワクチンもなければ特効薬もありません。

(そうです!特効薬なんてないのです!)

風邪に対する一般の方々が抱いている誤解を解いてくれる本です。

 

例えば、風邪にたいする 「抗生剤」について

 

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の標語「鼻を鳴らし、鼻水を垂らし、くしゃみをしよう。抗生物質はいらない!」に耳を傾けよう。

抗生物質は、細菌性咽頭炎や結核など、細菌による感染症と闘うための強力な医薬品である。

したがって風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症には効力をもたない

それどころか、必要ともされてもいないのに抗生物質を服用すれば、胃腸に負担をかけたりアレルギー反応を起こしたりする。

重大な問題になりつつある抗生物質耐性菌を生むことにもなる。

 

多くの方に読んでいただきたいと思いました。

 

インフルエンザの流行状況 第52週

2015年第51週(12月14日~20日)の沖縄県全体の定点あたりのインフルエンザの患者報告数は2.74人だったそうです。

 

暖冬が影響しているのか、昨年に比べて患者数の増加が鈍い印象はあります。

下のグラフをご覧ください。

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一番下の赤いラインが、今シーズン2015/16年の動向です。

もしかしたら2013年(オレンジのライン)と同じような動向になるかも知れませんね。

 

この間、クリニックにいらしたインフルエンザの患者さんはA型でした。

お正月で人の出入りが多い季節ですから、どちらで感染したかというのは、よくわからない状況でした。

 

保健所管内別でみると、北部と那覇が多い印象です。

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ありきたりのことしか言えませんが、大切なことです。

咳エチケットや手洗い・うがい、人混みでの感染予防に努めましょう。

 

 

 

座禅瞑想

スタッフから時々あきれられてしまうのですが、私には集中的に気持ちが盛り上がる、いわゆる「マイブーム」の波があります。

少し前のマイブームは「座禅」でした。

 

世の男子の例にもれず、私は何でもまず形から入ろうとする人間ですから、座禅に取り組もうと思って座禅用の座布団を入手しました。

けれども、その座布団を使っても結跏趺坐で座ることができません。

 

結跏趺坐というのは、右足を左足の太ももにのせ、左足を右足の太ももにのせる、足を交差させる座り方なのですが、どうしてこんな座り方ができるのだろうと思うほど、私には無理な座り方です。

モノの本には、これが無理なら半跏趺坐、それでも無理なら正座でもいいですよとあります。

 

なので半跏趺坐で、15分間。

短いかも知れませんが、日常の習慣にするには、私にとってはこのぐらいが一番良さそうな長さなのです。

 

ただし、私の場合、瞑想してもほとんどが雑念の嵐です。

それで、呼吸を整える練習のつもりで座禅を行っています。

油断するとまたどこからか入り込んでしまっている様々な思考を、呼吸に集中することで、考えることをストップするのだそうです。

吐いた、吸った、吐いた、吸ったの今の呼吸のリアルに集中する方法を教えていただきました。

 

まだ座禅の良さを実感していないのですが、続けていたら良いことがありそうな気がするので続けています。

 

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三か月カレンダー

新年になって早くも6日が経過してしまいましたね。

早い感じがします。あっという間です。

この調子だと、すぐに今年が終わってしまうのではないかと危機感を感じます。

 

ところで、私の診察室の壁掛けカレンダーは、次回の予約日の相談をしやすいようにと3ヶ月カレンダーを使っています。

けれども、今年はうっかりしてしまい、注文をかけたのが昨年の年の瀬だったのものですから、元旦に間に合いませんでした。

 

新年早々、これでは不便だと思ったので、切り貼りして工作してみました。

今年の3月のカレンダーは、実は昨年の12月のカレンダーと曜日が一緒だったのですね。

ただし、祝日が違うので、赤文字や黒文字を上から重ね貼りしました。

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「3」という月名と、21日と23日が重ね貼りしているのがおわかりでしょうか。

「2015」は、気づく人には気づいてほしいと思って、わざとそのままにしています。

 

完成品は下の写真です。

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意外にわからないものでしょう?

 

さすがに、来週あたりには注文した品物が届くと思うので、しばらくはこれで切り抜けようかと思っています。

 

 

慢性腎臓病(CKD)を知る県民講座

再度の告知です。(しつこくてすみません。)

1月17日(日)の午後1時から国立劇場おきなわ 小ホールにて県民講座があります。

沖縄県腎臓病協議会(沖腎協)主催の「慢性腎臓病(CKD)を知る県民講座」です。

 

私は基調講演でお話します。

できるだけわかりやすい講演を心掛けるつもりですので、よろしくお願いします。

 

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「笑顔のこころ十か条」

お正月で親戚回りをしていたら、おばさんの家の客間に「笑顔のこころ十か条」という貼り紙がしてあるのに気づきました。

お正月らしく、明るい気持ちになりましたので、ご紹介しますね。

 

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一 「はい」「すみません」と 素直に言える笑顔のこころ

二 「あなたのおかげです」と 感謝のできる笑顔のこころ

三 「はい、努力します」と 前向きに言える笑顔のこころ

四 「よかったですね」と ほほえみあえる笑顔のこころ

五 「お願いします」と 信じて言える笑顔のこころ

六 「会えてよかった」と 感動できる笑顔のこころ

七 「一歩、一歩」と 励まし合える笑顔のこころ

八 「頑張りましょう」と 明るく言える笑顔のこころ

九 「心をこめて」と 謙虚に言える笑顔のこころ

十 「ありがとうございます」と 常に言える笑顔のこころ

 

 

「結果を出し続けるために」 羽生善治

元旦の夜はオーバーナイト透析でクリニックで宿直していました。

読み始めた本が面白くて、つい夜更かしをしてしまっていました。

 
  結果を出し続けるために (ツキ、プレッシャー、ミスを味方にする法則) 羽生 善治著

 
もちろん皆が知っている将棋の名人・羽生善治さんの著書です。

想像を絶する勝負の世界を生き、常に結果を求められている彼の言葉には重みがあります。

しかし、決して観念論ではなく理路整然とお話をすすめていくあたりはさすがだと思いました。

人間としても円熟期を迎えているのでしょう。

 

その羽生名人は、次の3つが大切だと指摘します。

1)ツキと運にとらわれない最善手の決め方

2)プレッシャーとの付き合い方

3)ミスへの対応の仕方

 

 

特にミスへの対応の仕方には参考になりました。

 
〈1〉まず一呼吸おくこと

〈2〉現在に集中すること

〈3〉優劣の判断を冷静に行うこと

〈4〉能力を発揮する機会だととらえること

〈5〉すべてに完璧さを求めないこと。自分の可能性を広げるチャンスだと、とらえること

 

 

羽生名人は色紙などに「玲瓏」(れいろう)という言葉を書くことが多いのだそうです。

玲瓏とは「八面玲瓏」という四字熟語からきている言葉だそうです。

「まっさらな気持ちですとか、あるいは雲一つないような快晴の景色とか、そういうようなことを表しているという意味ですね。」

どんなに競った勝負の局面でも、その境地でいられたら理想だと言うのです。

 

「人は、ふつうに続けられることしか続かない」

「才能とは、続けること」

「成功」とは、自分のやりたいことと周囲の期待が一致すること

今いる場所や集まりと、自分が調和するためには「周りを裏切らないこと」「自分を裏切らないこと」

 

元旦に読むには元気がでるようなふさわしい本だったと思います。

自分を裏切らない1年にしたいと思いました。

 

「ひこうかばん」 アンデルセン

童話には、そこに込められたメッセージがありますね。

時には人々を導く教訓だったり、戒めだったりします。

古典といわれている童話の、そのメッセージの伝え方は、よりシンプルでストレートなものが多いですね。

例えば、主人公の「浅はかさ」を戒めるお話などは、古今東西に多く見られる気がします。

 

ハンス・クリスティアン・アンデルセンの「ひこうかばん」などはその典型でしょう。

全文は青空文庫で読むことができます。 こちら → 「ひこうかばん」

 

ここでは、あらすじをご紹介します。

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裕福な家庭に生まれた息子がいました。

この息子は大金持ちの親が死んだことで莫大な遺産を手にすることとなりましたが、働くこともなく、手にした大金で好き放題散財する日々をおくりました。

こうした生活を続けたことで結局持っていたお金はほとんどなくなってしまいます。

お金がなくなると、友人もまわりからいなくなり、どうしたものかと考えているとき、1人だけ息子に声をかけてくれた親切な友人がいました。

息子はその友人からカバンをもらいました。

しかし、カバンに入れるものをなにも持っていなかった息子は、しかたなく自分がそのなかに入ることにしました。

すると、不思議なことにカバンは空に舞い上がったのです。

息子はカバンに乗ってトルコまで飛んで行きました。

トルコでは、予言によりお城から出られない姫がいることを知り、息子はカバンに乗って姫の部屋まで行くことにしました。

姫の部屋にたどりついた息子は、姫と意気投合し、息子は姫の親(王)に紹介されることになりました。

そして、姫の親と会った目に息子が面白い話しをしたことで、王と后は息子を気に入り姫との結婚を許されたのです。

結婚式の前日に、息子はカバンに乗ってトルコの街中の夜空に花火を鳴らしました。

この出来事を人々は驚きと喜びで受け入れ、姫の婿になる息子を歓迎しました。

その夜、息子は町に出るためにカバンを森に置いておくことにしました。

ところが、町から息子が森に戻ると、のこった花火の火がついてしまいカバンがまる焼けになって灰になってしまっていたのです。

息子はもう空を飛ぶことができないためお城にも行けなくなってしまいました。

そんなことを知らない姫は、いつまでも息子がカバンに乗ってやって来るのを待ち続けているのでした。

 

 

裕福な息子は、持っていたお金が底をついた時、「なぜそうなったのか」ということを反省するヒマを与えられずに救いの手が差し伸べられてしまいます。

なぜかその窮地を友だちが「ひこうかばん」を贈って救ってくれるのです。

息子は思いつきのままに行動し、それは一見派手で万人受けします。入れるものがないからと、自分をかばんに入れる…なんて、息子だから思いついたことだとも言えます。

かばんに入らなければ、このかばんの機能は埋もれたままだったでしょうから。

 

けれども、アンデルセンは、それを良しとはしませんでした。

「そうそう与えられたラッキーで、幸せが続くものではない。」

「チャンスをものにしたければ、思慮深くなければならない。」

 

この童話に込められたメッセージはいろいろあるのでしょうが、私はこの息子のパフォーマンスは好きかも知れません。

「ばかだなあ」と思いながら、どこか共感してしまっている自分を発見します。