「ビジョンに対する姿勢の7段階」

 

時々、このブログで取り上げさせてもらっています。

 

「学習する組織」システム思考で未来を創造する ピーター・M・センゲ

 

「ビジョンを普及させる」(297ページ)の章は、関心のあるテーマでした。

ビジョンに対して、人はどの姿勢で臨むのか、その姿勢に段階があるといいます。

以下のようにまとめてありました。

(3番目に「心から追従」という言葉が出ていましたが、私には「追従」という言葉に否定的なイメージがあり

どうもしっくりいかず、勝手に変えてはいけないのでしょうが

「心から追従」を「ビジョンの要請に心から反応する」に言葉を変えています。)

 

 

ビジョンに対する姿勢の七段階

 7step

コミットメント:

それを心から望む。あくまでもそれを実現しようとする。必要ならば、どんな「法」(構造)をも編み出す。

 

参画:

それを心から望む。「法の精神」内でできることならば何でもする。

 

ビジョンの要請に心から反応する:

ビジョンのメリットを理解している。期待されていることはすべてするし、それ以上のこともする。「法の文言」に従う。「良き兵士」

 

形だけの追従:

全体としては、ビジョンのメリットを理解している。期待されていることはするが、それ以上のことはしない。「そこそこ良き兵士」

 

嫌々ながらの追従:

ビジョンのメリットを理解していない。だが、職を失いたくもない。義務だからという理由で期待されていることは一通りこなすものの、乗り気でないことを周囲に示す。

 

不追従:

ビジョンのメリットを理解せず、期待されていることをするつもりもない。「やらないよ。無理強いはできないさ。」

 

無関心:

ビジョンに賛成でも反対でもない。興味なし。エネルギーもなし。「もう帰っていい?」

 

 

私のクリニックにはコミットメント、参画の姿勢でビジョンに対して臨んでくれているメンバーがいます。

(確かに全員ではないですが…。 そういうところは本当にすごいところなのでしょうね。)

私の強みですし、財産です。

 

「カードマジック事典」

 

 

私に限らず、カーディシャンに憧れてマジックを始めようとした人間は

「カードマジック事典」を買ってしまったかも知れません。

 

 

今ほどDVDやYoutubeで動画を確認できる時代ではない、と言っても

ほんの?数年ほど前ですが、この本を手にした初心者の佐久田は、しばらく無言のまま固まってしまっていました。

名著とも呼ばれていて有名な書籍なのですが、私には力不足で、そこに連なる文章が頭の中で映像として浮かんでこなかったのです。

 

 

例えば、有名なビル・サイモンのエレベーター・カードの現象の説明がこんな感じです。

◆現象

ハートA~3がデックの中を上下する。もう一度ハートA~3をテーブルに並べ、デックを3分してそれぞれにのせると、各々各パケットのトップへ移る。

 

 

素直に思い直して「ロベルト・ジョビーのカード・カレッジ」を追加で注文しました。

 

 

でも、何かマジック関連の調べものをしたいと思ったときには、役に立つことが多いです。

それこそ「事典」といえるのでしょう。

ただし、索引がついていないので、ネットで有志の方がつくった索引ページをプリントアウトして使うようにしていました。

カードマジック事典索引

 

その私が「カードマジック事典」を買っていて良かったと思ったことがありました。

 

ふじいあきらさんのDVD「ふじいあきらのカードマジック事典アンソロジー」を手にした時です。

 

 

アンソロジーというのは、ある基準で作品を選び集めたという意味です。

 

つまり、ふじいあきらさんが「カードマジック事典」の中から選んだマジックを演技・解説するというものでした。

 

次の10のマジックを演じてくれています。

「ライジングカード」

「カットして当てるカード」

「ストップカード」

「トライアンフ」

「Do as I do」

「ポケットに通うカード」

「封筒の中のカード」

「色の変わるデック」

「アンビシャスカード」

「デックの消失」

 

そして、DVDを観て、改めて本を開いてみました。

 

「やっぱり名著だ…。」

 

何にでも通じることでしょうが、未熟な人間は本物の値打ちを知ることができなかったのですね。

それを知ることができたのは幸運でした。

ふじいあきらさんに感謝しました。

 

 

 

 

 

組織の「学習障害」について

 

組織についての考察は、実際に預かる身になってみて切実です。

書物を読んでみたり、先輩の方々からお話を伺ったり。

 

組織の「学習障害」について、言及した書物がありました。

学習する組織―システム思考で未来を創造する ピーター・M・センゲ

 

組織に限らず、個人のレベルとして自分自身にも当てはまりそうです。

「学習障害」は、自分で気づいていないことが、悲劇的だとしています。

まず、その学習障害を認識することから始めなければならないというのです。

 

主な学習障害には以下の7つです。

 

1)私の仕事は○○だから

 「自分の仕事をして、時間を過ごし、自分のコントロール外の力にはただ対処するだけ。結果として、自分の責任の範囲は、自分の職務の境界までに限定される。」

 

2)悪いのはあちら

 「自分の職務にだけ焦点を当てていると、自分自身の行為が、その職務の境界を越えてどのように影響するかが見えなくなる。」

 

3)先制攻撃の幻想

 「たいていの場合、積極的に見えても、実は受身なのである。真の積極策は、私たち自身がどのように自身の問題を引き起こしているかを理解することから生まれる。」

 

4)出来事への執着

 「人々の思考が短期的な出来事に支配されていると、組織内で根源から未来を創造する生成的学習を持続させることはできない。出来事に焦点を当てている場合、できてせいぜい、事前に出来事を予測して、最適な反応をすることぐらいだ。しかし、未来を創造するための学びは起こらない。」

 

5)ゆでガエルの寓話

 「ゆっくりと徐々に進行するプロセスを見ることを学ぶには、私たちの猛烈なペースを緩めて、顕著な変化だけでなく、わずかな変化にも注意を向ける必要がある。」

 

6)「経験から学ぶ」という妄想

 「私たちの一人ひとりに「学習の視野」がある。つまり私たちは、時間的にも空間的にも、ある一定の幅の視界の中で自身の有効性を評価するのだ。行動の結果が自身の学習の視野を越えたところに生じるとき、直接的な経験から学ぶことが不可能になる。」

 

7)経営陣の神話

 「私たちは、たとえ不確かだとか知らないと思っても、ほかの人にそう察されることの痛みから自分自身を守ることを学ぶ。そのプロセスそのものが、私たちを脅かすような、いかなる新たな理解をも遮断する。」

 

 

 

「100歳まで元気!」 東京トータルライフクリニック編

この本は、私が尊敬する馬淵茂樹先生が院長を勤める東京トータルライフクリニックが出版したものです。

ご縁があって、前身の本郷内科の時代にクリニックの診療を見学させていただいて、大変感動したものでした。

 

100歳まで元気! 予測・予防医療のススメ 東京トータルライフクリニック編

(その分野に詳しいスタッフが章ごとに執筆しています。)

 

この本には、「予測・予防医療」や「主導権医療」というあまりポピュラーではない言葉が出てきます。

特に、「主導権医療」という言葉の説明は目からうろこでした。

 

「医師が治療の全権を掌握している」という誤った信念を捨てて、主導権を患者さんにお返しすること。

 

感嘆したのは、それを実践するために「経過観察しましょう。」という言葉を禁句にしたことでした。

日々の診療の中で、どんなに「様子をみてみましょう。」という言葉を多くつかっているか。

医師は薬を変えたり、もしかしたら治療方針やアプローチの仕方を変えたのかも知れません。

けれども「様子をみてみましょう。」の一言で、

患者さんは「次の外来の日まで待ってみる。」(放っておく)と思ってしまうかも知れません。

日々の生活でやることはたくさんあるにも関わらずです。

 

禁句にしたことで、その時に何が起こったのか。

非常に興味深いお話でした。

 

 

健康長寿を目指すすべての人々におススメの1冊です。

 

 

7月のプロデュースミーティング

 

24日は毎月1回のクリニック全スタッフのミーティングでした。

 

ミーティングにあたっての準備には、私自身クリニックの理念を改めて確認するようにしています。

 

 

理念とは、「何を?」「なぜ?」「どのように?」という問いかけに答えるものです。

特にその「なぜ?」の問いかけは「なぜ私たちは存在しているのか?」を意識させるものだと思います。

ビジョンを達成させるために、使命に矛盾しないで、どのように行動していくかを示してくれます。

 

 

今、私の個人的な目標は「オープンであること」です。

心を開き、率直であること。

誤解を恐れずに自分の考え、思っていることを表現すること。

 

 

ミーティングのたびに、確認していきたいことです。

 

 

7月の空

テンパズル (あるいはmake 10)

 

運転の渋滞中など、前方の自動車のナンバープレートに自然に目がいきます。

正確には、そこに並ぶ4つの数字を見てしまいます。

特に語呂合わせも大好きなのですが、それはまた別の機会に。

 

今日は、つい癖でやってしまう「ヒマつぶし」のお話です。

ヒマつぶしでも、ちょっとした頭の体操にはなります。

 

ナンバープレートの4つの数字を、足し算(+)、引き算(-)、掛け算(×)、割り算(÷)して

ちょうど「10」になるように計算式を組み立てるという遊びです。

 

たとえば、下のようなナンバープレートがあったとします。

(作画ソフトでつくってみました。架空のナンバープレートです。経塚ナンバーなんてありませんよ(笑)。)

ナンバープレート 

 この場合だと、「6」「4」「8」「7」ですから

6+4=10

8-7=1

10×1=10

 

6と4ですでに10になってしまっていますが、8と7もちゃんと使わなくてはいけません。

 

ほかのやり方としては

4×8=32

6×7=42

42-32=10

っていうのでもありです。

 

私の長女もこの遊びをしていて、二人でしばしの沈黙の後

「あれは無理」

本当に残念そうにため息をつきます。

 

知らなかったのですが、実はこの遊びには名前がちゃんとあって

テンパズルとかMake10(メイクテン)

と呼ぶそうなんですね。

 

渋滞中におすすめです。

 

 

「追撃の森」

 

前回の出張の機上のおともは、ジェフリー・ディーヴァーの「追撃の森」でした。

 

 

ジェフリー・ディーバーといえば、リンカーン・ライムやキャサリン・ダンス、ジョン・ぺラムなどを主人公とするシリーズものが代名詞ですね。

けれどもノンシリーズ作品と呼ばれているものがあり、登場人物の扱いがシリーズではありえないように展開されるので、かなりしびれます。

読者はいつものように例え悪役であろうとも、感情移入し(ちょうどウォッチ・メーカーのように)ファンになってしまっているのですが

ノンシリーズ作品では、あっさりと終焉を迎えたりもします。

あまりにあっさりとしすぎているので、いつものように何かウラがあるのではないかと勘繰るほどです。

 

 

シリーズものだと主役級であればあるほどいなくなるわけにはいきません。

次回作にもそのキャラを立てて活躍してほしい。

読者はそう期待してしまいます。

それがノンシリーズでは何度も再登場できるようなキャラクターではないのです。

 

ある特殊状況下であるからこその行動。

登場人物が特殊な能力者ではないということに気づかされます。

 

この作品の舞台は、誰もいない奥深い夜の森。

2人の殺し屋とその魔手から逃れようとする2人の女性の死闘を描いています。

 

 

もちろん、ディーバー作品特有のどんでん返しに次ぐどんでん返しの連続というのは言うまでもありません。

読者はいつも欺かれ、けれどもそれはいつでも嬉しい驚きなのです。

 

 

 

薬とグレープフルーツ

 

 

薬との飲み合わせに気をつけないといけない代表的な食べ物にグレープフルーツがあります。

果実はもちろん、グレープフルーツジュースでも、薬の血中濃度が上がる可能性があります。

 

同時じゃなくて時間をずらせれば大丈夫?という疑問もあるでしょうが

その効果は2,3日続くと言われていますから、影響を受ける薬を処方されたら口にしないようにすることが大切です。

処方されたお薬で、「グレープフルーツ」についての説明を受けた方はたくさんいらっしゃるでしょうね。

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なぜ、グレープフルーツにそのような相互作用があるのでしょう。

みかんやオレンジ、レモンはどうでしょうか。

 

 

薬は内服すると、もちろん消化管から吸収されます。

吸収されて血液の中に入り、それぞれが薬の効果を現すのですが、薬といえども体の中に入った物質は異物です。

体にとって良いものを薬と言っていますが、薬と毒は本来区別されるものではない異物なのですね。

 

吸収された薬は主に肝臓で、代謝されてその効果を失います。

実は肝臓だけでなく、吸収される前にすでに消化管の中で代謝(解毒)が始まっているのです。

 

 

生き物の側から考えると、異物が消化管の中に入ったら、できるだけ吸収させないようにする防御機構があっても不思議ではないのかも知れませんね。

ですから、薬は(毒物も)ある程度効果を失ってから、吸収されています。

これが生き物として正常な状態です。

 

 

薬の用量は、有効な血中濃度が保てるように設定されています。

ちょうど良い血中濃度になるように、正常成人で普通の状態で血液検査をしたうえで決められたものです。

 

そこに消化管の代謝(解毒)を邪魔するようなものがあったとしたらどうでしょう。

効果を失う分も効果を保ったまま吸収されてしまうことになります。

 

 

たとえば、内服する時は用量100の薬があったとします。

消化管で代謝(解毒)されて50になりました。

50が吸収されて、薬として作用します。

この薬は、有効に作用するのに50あれば十分というわけです。

 

 

グレープフルーツの中にある成分(フラノクマリン類)が、代謝(解毒)を邪魔することがわかっています。

たとえば、内服する時は用量100の薬。

消化管で代謝されるはずが、グレープフルーツの影響で代謝されずに100のままで吸収された。

血中濃度が通常の倍になってしまう計算です。

 

 

このフラノクマリン類という成分は、みかんやオレンジ、レモンには含まれていません。

ただし、ザボンなどには含まれているので、グレープフルーツだけがダメというわけではないということは理解していた方が良いでしょう。

 

ご自分のお薬が、グレープフルーツの影響を受けるものなのかどうか

もう一度確認しても良いですね。

ウィンザー&ニュートン「ハーフパン12色 ポケットボックスセット」

 

 

出張のおともは

ウィンザー&ニュートンの「ハーフパン12色 ポケットボックスセット」

 

フタを開けると、12色のキューブ状の固形絵の具と細筆が入っています。

固形絵の具は思いのほか、色彩の発色がきれいに紙に乗ります。

折りたたむと横6センチ×縦13センチ 厚さ2センチ。

コンパクトで荷物にならないのも重宝しています。

 

 

窓から見える風景を描こうと思っていたのですが、すでに夜遅く

ほぼ日手帳に、「真っ黒」を塗りたくってもなあと思ったので

ホテルの部屋にあったお菓子のパッケージをスケッチしてみました。

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 こういう何でもない時間も、自分にとっては時々必要だと感じます。

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夏のインフルエンザ

 

 

日本臨床内科医会のインフルエンザ研究に調査協力している関係もあって

第11回インフルエンザ夏季セミナーに参加してきました。

 

演題には、インフルエンザ研究班から

「インフルエンザウイルスの感染期間について」

「2012-2013年シーズンの日臨内インフルエンザ研究成績より-ワクチンおよび抗インフルエンザ薬の有用性-」

など、これからの日常診療に大変参考になる内容でした。

 

また特別講演に国立感染症研究所 インフルエンザウイルス研究センター センター長の田代眞人先生

「パンデミックインフルエンザへの事前準備と緊急対応体制の再構築」

勉強になるお話が盛りだくさんで、感動的ですらありました。

特に、H5N1のお話は知らないことばかりで、そこのアンテナがなかったことに危機感を覚えました。

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沖縄県では「夏に流行するインフルエンザがある」ということがわかってきています。

学校や会社、病院など、人が密集する場所に流行する傾向があるのは当然で、毎年問題になっています。

 

より国内外の観光旅行者を受け入れるようになった最近の話かとも思うのですが

個人的には、沖縄では以前から「夏かぜは重くなるし長引く」と言われていたものが

実はその中にインフルエンザが混ざっていたのではなかったかと思っています。

(あくまでも根拠もない個人的な感想です。)

 

インフルエンザ迅速検査キットが普及し、インフルエンザの診断が容易になったということが

夏のインフルエンザを表面化させてくれたのではないかと思うのです。

 

 

いずれにせよ、沖縄の夏のインフルエンザ流行の正体が暴かれることを願っています。

(田代先生がお話した北米のH3N2vのケースと似ている気がしたのですが、考えすぎでしょうか。)

 

「私、インフルエンザのワクチンを受けたんですけど…」

と発熱の患者さんに言われて

「夏のインフルエンザは冬に流行っていたものと違うのかも知れなくて、そのワクチン、効いてないかも知れないです。」

そう説明を受けたときの患者さんの「???」の表情は、きっと熱のせいだけではないですから。