「良医の水脈」

今日は予定の用事が早くに終わり、時間が少し空いたので、本屋に立ち寄りました。

沖縄の本屋には「沖縄コーナー」なるものがあります。

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沖縄を扱った話題の書籍や新刊を平積みにして紹介してくれるコーナーです。

「あれ?」

最近まで見たこともなかった書籍を発見しました。

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副題が「沖縄県立中部病院の群像」です。

著者は安次嶺 馨(あしみね かおる)先生。

沖縄県立中部病院同窓の大先輩(3期生)の先生です。元県立中部病院院長、そして現研修プログラム・ディレクターの役職に就いておられます。

さっそく購入してしまいました。

 

沖縄県立中部病院が、卒後臨床研修を開始したのが1967年。来年でちょうど50周年になります。

元沖縄県立中部病院院長で元研修プログラム・ディレクターの真栄城優夫先生の寄稿がこの本の性格をよく物語っていると思いました。

「1967年に研修プログラムが開始されてから今日の輝かしい成果をもたらすまで、病院と研修の発展に血と汗の滲むような努力が重ねられてきたことを熟知している先達は、既に世を去った方がも多く、さらには記憶がしだいに薄れつつある年代に達した世代も増加してきている。貴重な発展の歴史を記憶して、後世の人々への道標として残すことも、研修開始から関わった者の義務のように感ずることも多くなった。この時期に、最適任者の一人である安次嶺馨くんによる“良医の水脈 ― 沖縄県立中部病院の群像”が出版される運びとなりご同慶の至りである。」

 

ちなみに、私の名前も1箇所だけですけど載っていました(笑)。

インフルエンザ流行状況(第46週)

第46週(11月14日~20日)の沖縄県全体の定点あたり報告数は8.12人だったようです。

この数字は注意報基準値を下回っているのですが、ご存知のように安心できる数字ではありません。

那覇市保健所管内ではいったん基準値以下だったのが、この週で再び注意報基準値に達しています。

また、八重山保健所管内でも引き続き注意報基準値を超えています。

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グラフの形を眺めていたのですが、10月に注意報が出たときには2009年の傾向に似ているのかと思っていました。

けれども、どの年の傾向にも似ていない流行の仕方のような気もします。

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このまま流行が抑えられればいいのですが、例年年末から1月にかけて(特に成人式の週)急にピークが立ち上がる傾向にあります。

 

耳にタコかもしれませんが、手洗いと咳エチケットを守って、予防につとめていきましょう。

インフルエンザワクチンの予防接種も、11月中には受けてほしいと思います。

 

自分次第

菜根譚の中に「天の意志には逆らえないが、跳ね返す策はある」という箇所があります。

「新訳」菜根譚 守屋洋著

 

天が冷遇して幸福をさずけてくれなければ、わが徳をみがいて幸福をかちとるがよい。

天が苦役を課して肉体を苦しめてくるなら、わが心を楽にして苦痛をいやすがよい。

天が苦境に突き落として行く手をはばむなら、わが道を守って初志を貫徹するがよい。

これなら、天といえども、どうすることもできまい。

 

ここでいう「天」とは、おそらく私達がよく遣う「運命」と同じ意味ですね。

「試練」や「逆境」は避けることはできないが、対処はできるというヒントを与えてくれています。

そのヒントとは、

「わが徳をみがくこと」

「わが心をみがくこと」

「わが道を守ること」

つまりは、すべては「我次第」ということ。

 

「な~んだ。」という感じもないではないですが、結局は自分次第であるということは古からの真実なんですね。

 

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「用心棒」と「椿三十郎」

最近は黒澤明監督の作品に見事にハマっています。

時間を見つけては貪るように観ています。

昨日は「用心棒」と、その続編とされる「椿三十郎」を観ました。

いわゆる「チャンバラ時代劇」ですが、エンターテイメントとして最高の映画です。

 

昔からの名作中の名作ですから、私などが語るようなことは既にないことは承知しています。

だから、一言だけ。とにかく三船敏郎がかっこいい。

決してただのスーパーヒーローを描いているのではなく、人間味臭いのが良いです。

強さと弱さを併せ持つのが人間で、そこが魅力なのだと今更ながらに思います。

 

長いにらみ合いの末に一瞬で勝負が決する、ラストシーンは特に有名ですね。

その後に続く映画の演出に強い影響を与えたというのがよくわかるシーンです。

 

 

2017年のほぼ日手帳

この時期になると、9月に注文していたほぼ日手帳が届きます。

年末が迫ってきたことを実感しますし、来年に向けて気持ちも前に向いていく、私にとっての一つの風物詩です。

 

昨日、2017年のほぼ日手帳が届いていました。
 

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2016年のほぼ日手帳を見返してみると、(1年を振り返るにはまだ早いですが)本当にいろんなことがあったというのがわかります。
 
人生は出会いと別れの連続だと言いますが、まさしくそんな1年でした。

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写真やチケット(映画の半券)なども貼り付けるので、段々と分厚くなってきました。

私は取るに足らないことも書き込んでいて、意外にそれがその時を思い出すきっかけになったりします。

 

雑誌の特集や成書のように、時間管理術や夢実現のツールとして手帳を使えればいいのですが、私はそういう使い方が苦手のようです。

どちらかというと、足跡を残しておいて、ちょっと立ち止まって後ろを振り返って、足跡が描いた曲線や起伏を確かめながら、また前に足を運んでいく、そんな使い方をしています。

だから、しみじみするだけで終わることもありますし、「前もこんなこと考えてたんだ」と再発見することもあります。
 
 
 
今年のほぼ日手帳の残りページも少なくなってきました。

これからも、いろいろな出来事を書き込むことができますように。

単純だけど、大事にしたい願いです。
 
 

大雨

昨日の朝は予想外の大雨で、登校や出勤時間に重なったために道路が渋滞していました。

なかば呆れ気味のドライバーも多かったように思います。

 

それにしても、久しぶりの雨です。

例えば、沖縄県のダム貯水率もついに昨年並みに急低下してきていたところでした。

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この雨で、少しでも貯水量が増えてくれればいいと思います。

 

 

「横なぐりの風雨がたたきつけるときには、どっしりと大地に足を踏みしめて、耐え忍ばなければならない。」

菜根譚からの言葉です。なんて言っている場合ではなかったほどでした。

 

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沖縄県透析医会講演会

11月19日(土)には沖縄県透析医会講演会がありました。

今回のテーマは「シャント感染」についてでした。

言わずもがなの重要なテーマです。透析の現場では、永遠のテーマと言っても良いかも知れません。

 

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基調講演がとうま内科の當間茂樹先生でした。

「アクセス血管穿刺部における細菌感染」というテーマで、先生の強いポリシーを感じさせる講演でした。

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また、2部では、たいようのクリニック院長の宮平健先生を司会にパネルディスカッションがありました。

各透析施設での取り組みについて知ることができ、参考になることも多く、とても面白い取り組みだったと思います。

 
各施設の良いところを共有していって、透析患者さんの支援のレベルがあがっていったらいいですね。

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インフルエンザ流行状況(第45週)

気候が不安定な時期が続きますね。季節の変わり目でもありますし、体調管理が難しい時期になってきました。

 

さて、インフルエンザの流行状況です。詳細はこちら→ インフルエンザ関連情報/沖縄県

第45週(11月7日〜13日)の沖縄県全体の定点あたりインフルエンザ患者報告数は7.97人でした。

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この数字は注意報基準値(10人)を下回っていますが、日常診療の現場ではむしろインフルエンザ陽性者は多くなっている印象があります。

 

下のグラフを見ても、年末にかけて増加傾向にありますので、油断せず、引き続き注意が必要です。

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最近のインフルエンザの傾向として、ほとんどがA型です。

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繰り返しますが、咳エチケットや手洗いは徹底して行うようにしましょう。

 

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流行語大賞

11月も中旬を過ぎようとするところへ、今年も流行語大賞のノミネート30語が発表されたようですね。

( 下の図にリンクを貼っておきました )

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例年、私の不勉強で発表された言葉のほとんどを知らないというのが常なのですが、今年は少しは世の中についていけているようです(笑)。

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最近ヒットした映画から2つ。「君の名は。」と「シン・ゴジラ」

特に「シン・ゴジラ」は複数回観て、スタッフに呆れられるほどでしたから、素直に嬉しいです。

 

 

また、クリニックに広島カープ愛に満ちたスタッフがいるので、「神ってる」という言葉は耳になじんだ言葉です。

そういえば、はるか遠い昔のようで記憶も薄らいでいましたが、今年はリオ五輪もあったのでした。

時が経つのは本当に早いです。

 

 

どれが大賞というよりも、今年1年を振り返るとっかかりとして、いつも楽しみにしています。
アスリートファースト/新しい判断/歩きスマホ/EU離脱/AI/おそ松さん/神ってる/君の名は。/くまモン頑張れ絵/ゲス不倫/斎藤さんだぞ/ジカ熱/シン・ゴジラ/SMAP解散/聖地巡礼/センテンススプリング/タカマツペア/都民ファースト/トランプ現象/パナマ文書/びっくりぽん/文春砲/PPAP/保育園落ちた日本死ね/(僕の)アモーレ/ポケモンGO/マイナス金利/民泊/盛り土/レガシー

落語 「真田小僧」

「真田小僧」と言えば、こましゃくれた子どもの代表格です。

「こましゃくれる」と言うのは、子どもの言動が大人びている、小生意気であるという意味。

大人を相手どって、おだてたり、おどかしたり、だましたりして小銭を手に入れます。

そのねばりたるや、執念を感じさせるほどです(笑)。

 

話の中では「悪知恵」と言っていますが、かつての貧しい時代の子どもたちのたくましさを感じさせるお話です。

 

あらすじです。(『東西落語散歩』というサイトからの転載です。)→こちら『東西落語散歩』

 

 

子どもが父親にまとわりついて小遣いをねだるがもらえない。それじゃ、お母っさんにもらうという。この間、留守の時に来たおじさんのことを近所中に話すといえば必ずくれるという。

これを聞いた父親も不安になって、話の続きを聞きたがる。

 子どもは寄席で聞く時も木戸賃は前払いだといって金をせびるので、仕方なく5銭を渡す。お母っさんはそのおじさんの手を取って、嬉しそうに「うちのがいなくてちょうどよかった」なんて言って座敷にあげたという。

それからどうしたと聞くと、もう10銭せびられる。

お母っさんが外へ遊びに行くようにとお金をくれたので、後は分からないという。父親がなんで肝心なところで出て行ったのだと叱る。子どもは、気になったから戻ってきて障子の隙間から覗いたという。「どうだった」と父親は気が気でない。

 子どもはここが大事な切れ場だからもう10銭くれという。仕方なく10銭を渡すと、子ども「よく見たらそのおじさんは、いつも来る横丁のあんまさんだった」といって、外へ逃げ出して行ってしまう。

そこへ帰ってきた女房にこの事を話して女房に呆れられる。女房はうちの子は近所の子ども達より知恵が働くなんていう。

 父親はあんなのは知恵者じゃあない。それに引き換え真田幸村の子どもの頃はと、真田三代記の一説を女房に語り始める。

 城を取り囲まれた時、まだ14歳だった幸村が、父の昌幸に進言し、敵方の永楽通宝のついた旗を立てて夜討ちに出て、敵方が混乱し同士討ちをしているすきに脱出し危機を逃れ、それ以来、真田の家紋は永楽通宝を6つ並べた六連銭になった。大阪城落城後は薩摩に落ち延びたともいわれている。うちのガキとは比べものにならない。

こんな話を女房にしていると、子どもが戻ってきた。金を返せというと講釈を聞きに行って全部使ってしまったという。何の講釈かと聞くと真田三代記だといい、すらすらと語り出す。

子どもは六連銭とはどんな紋なのかを聞く。上に3つ下に3つ並べてあるんだと話しても何度も聞くので、父親がこういうふうにと5銭玉を並べ始る。

 子どもは今度は自分が並べるといい銭をかき集め、持って表へ飛び出して行ってしまう。

父親 「こん畜生、また講釈を聞きに行くのか」

子ども 「今度は焼き芋を買ってくる」

父親 「ああ、いけねえ うちの真田も薩摩へ落ちた」

 

 

https://youtu.be/d_XY0QD5xZU