かくれ脱水

 

「空気が乾燥してるのか、唇がカサつくし、ノドがイタ痒い。なんとなくダルいし、寒いのはいやですね。」

この時期は、体調不良の共有があいさつ代わりになってしまっています。

 

確かに季節的にも空気が乾燥し、体調がそれに追いついていない状況です。

けれども、体調不良の中には、いわゆる「かくれ脱水」が潜んでいることも頭に入れておいてほしいのです。

脱水は、夏に限ってのことではありません。

 

水分を補給するとトイレが近くなって嫌だから…と、意図的に水分摂取量を減らしてしまっている方がいます。

意図的でないにしても、寒さ対策のために服を着込んで汗をかき、失われた水分を補給していないということもあります。

また、風邪をひいて発熱や食欲不振のために水分摂取量が減ってしまった結果かも知れません。

 

このように、夏だけでなく冬に「脱水症」が多いことをご注意ください。

 

脱水症の症状をあげておきますね。

頭痛、立ちくらみ、全身のだるさ、唇のカサつき、ノドが渇く、唾液が濃くなって口の中がねばつく、便秘、足のスネにむくみがみられるようになった、風邪をしょっちゅうひきやすくなった…など。

 

特に風邪をひきやすくなったについて。

鼻腔や口腔粘膜は健康な状態だと粘膜が潤っていて免疫がよく働いています。

脱水になると粘膜が乾いた状態になるので、免疫がうまく働かず、風邪を引きやすくなると言われています。

皮膚や粘膜は外界から身を守る最前線の免疫バリアですから。

 

脱水症になる方は特別な方ではありません。誰もが脱水症になる可能性があります。

一度、脱水症になっていないかな?と自分を振り返ってみることをおすすめします。

 

 

ステップ運動(ステッパー)

 

ずっと以前に「ステップ運動」、つまり踏み台昇降を使っての運動についてお話ししました。

→ こちら「ステップ運動」

お金があまりかかりませんし、全天候型で(雨が降ろうが風が吹こうが)部屋の中でできるので利点は多くあります。

けれども、単調な運動なのですぐに飽きてしまいました。

呼びかけた本人がやらなくなったので、良いとわかっていてもいつの間にか人に勧めることもしなくなりました(笑)。

 

「お金をかけたら、やるかも知れない」と年末に自己投資のつもりでステッパー・マシーンを購入してしまいました。

いろんなメーカーのたくさんの種類がありますが、どれもだいたい1万円ぐらいの値段です。

 

これが意外にバランス感覚を必要とします。

慣れるまでフラフラして不安定だったので、壁をつかんでやっていました。

リズムよく足踏みをするには、下腹部や臀部に力をこめないといけませんし、骨盤まわりの筋肉が鍛えられそうです。

これは転倒防止にいいかもしれない!と思って、両親に贈りました。

 

やってくれるかどうかはわかりませんが、効果が現れたらまた報告したいと思います。

 

お願い

 

インフルエンザが流行しています。

 

年末年始期間中なので、流行状況の正確な数値の情報は拾えませんでしたが、外来診療でも、発熱や体のだるさ、ノドの痛み、痰がらみの咳を訴えて受診される方が多くなってきました。

やはり時期的に年末年始の行事で疲労が蓄積されているのと、人が集まる機会も多く、さらに人の流れがシャッフルされたことにもよるのでしょう。

 

さすがにこの時期は待合室に患者さんが多く、受け付けして1時間以上お待たせすることもあり、大変ご不便をおかけしています。

なるべくお待たせしないように心がけていますが、より重症の方を優先させていただくこともあり、ご理解のほどをよろしくお願いいたします。

 

また、何度も繰り返しになりますが、手洗いや咳エチケット、この時期の外出は特に注意をお願いします。

 

 

「算法少女」

 

年末年始の開いたスキマ時間に、とても気になって一気に読んでしまった本がありました。

 算法少女 遠藤寛子著

 

「算法少女」というのはWikipediaによると、安永4年(1775年)に出版された実在の和算書の本の名前だそうです。

算法を扱った書物でありながら、著者が女性であるという大変珍しい本です。

国会図書館所蔵の資料は近代デジタルライブラリーで閲覧することができます。→ こちら「算法少女」

と言っても、何が書いてあるのか皆目わかりません(^_^;)

 

私が読んだ本はもちろんこの古書ではなくて、児童文学作家の遠藤寛子さんが著した小説です。

本の紹介文を引用しますね。

 

父・千葉桃三から算法の手ほどきを受けていた町娘あきは、ある日、観音さまに奉納された算額に誤りを見つけ声をあげた…。

その出来事を聞き及んだ久留米藩主・有馬侯は、あきを姫君の算法指南役にしようとするが、騒動がもちあがる。

上方算法に対抗心を燃やす関流の実力者・藤田貞資が、あきと同じ年頃の、関流を学ぶ娘と競わせることを画策。はたしてその結果は…。

安永4(1775)年に刊行された和算書『算法少女』の成立をめぐる史実をていねいに拾いながら、豊かに色づけた少年少女むけ歴史小説の名作。江戸時代、いかに和算が庶民の間に広まっていたか、それを学ぶことがいかに歓びであったかを、いきいきと描き出す。 

 

遠藤寛子さんはとても素敵な主人公を今の時代に蘇らせてくれたと思います。

学問に流派もなければ、ましてや国境もない。貧富や身分の差、性別の差もない。

生活に根ざしながらも、純粋な知的好奇心の追求に真心を尽くす江戸の人たち…。

お正月に読んだ本として、ベストチョイスの1冊だと思いました。

 

皆さんにもおすすめです。

「進撃の咳エチケット」

 

今日から外来診療が始まります。

 

空気も乾燥しており、また何と言っても年末年始で人の行き来が激しくなり、上気道炎症状を訴える方が多くなりました。

 

厚生労働省が「咳エチケット」の啓発のために、「進撃の咳エチケット」というパンフレットを作成したようです。

学校に通う年齢層には「咳エチケット」は浸透している印象ですが、私達世代などには「エチケット」というと抽象的で、具体的に何を意味するのかわからない方も多いのではないでしょうか?

 

「咳エチケット」を皆が注意して実行することで、少しでも感染予防できれば良いですね。

 

 

 

 

 

今年最大の満月

 

昨夜はとてもきれいな満月でした。

今年最初の満月というだけではなくて、1年を通じての最大の満月(いわゆるスーパームーン)だということですね。

 

日が沈んだ後、スロージョグの私の足元を煌々と月が照らしてくれていました。

あいにくとスマホしか持っていなかったのですが、きれいな月の様子が伝わってくれるでしょうか。

 

 

そして、今朝。

東の空では朝焼けのグラデーションが終わりかける頃に出勤したのですが、西の空に昨日の満月が残っていました。

いや、残っていたというより、そこにいてくれたという感じです。

 

とても嬉しい気持ちになったので、ちょっと公園の方まで寄り道をして、スマホカメラを向けました。

 

2018年がこの満月のように明るい年でありますように。

 

お正月の月

 

昨日は親戚参りに行ってきました。

1月1日が月曜日なのは区切りとしてはいいのかも知れませんが、透析医としてはプライベートの時間を確保するのに、なかなか難しいものがあります。

比較的自由になる土日を待つと今年は6日や7日になってしまい、親戚といえども「今年は来ない」人になってしまうので、待ってもいられません。

思い切って業務が一区切りついたところを見計らって、オーバーナイト透析がスタートするまでのスキマ時間を使って親戚参りをしてきました。

どこでもご馳走を振舞われ、一緒に回った甥っ子は「もう食べれない!」と「カメーカメー攻撃」に降参していました(笑)。

けれども、白旗を上げても容赦ないのが、この攻撃のすごいところです。

「なんで、あんたはスポーツをしているんだから、もっと食べないと。」とさらなる攻撃が繰り出されていました。

傍観者で良かったと内心ほっとしている私も、若い頃は攻撃を受けていたよなあと懐かしく微笑んでいました。

こうやって伝統の「カメーカメー攻撃」は語り継がれていくんですね。

 

ひと通り親戚参りを済ませて、実家に戻ると「みんなが食べないと残ってしまうから、食べて。」と言う母の前には大きなオードブルとお寿司。

甥っ子は悲鳴をあげて奥の部屋に退散してしまいました(笑)。

 

午後7時50分頃のオーバーナイト透析前のミーティングに間に合えば良いと比較的ゆったりしていたのですが、午後5時50分にふいに携帯のアラームが大きく鳴り響きました。

「あ~っ!!」

うっかりしていましたが、透析の機械の洗浄のスイッチを入れる時間です。

正月早々から透析が遅れてしまっては申し訳がないと、急いでクリニックに戻りました。

 

最後の方はパタパタしてしまいましたが、お正月に親戚参りができて良かったです。

クリニックに戻って、ふと空を見上げると、きれいな月がありました。

 

新年のごあいさつ

 

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

 

大晦日の日には、実家に兄弟が集まって母の作った年越しそばと足てびちを食べました。

これは毎年恒例のことで、その後に紅白を見ながら「にわか評論家」になって紅組が勝つか白組が勝つかをマジメに応援します。

 

特別企画で、2017年ついに永世七冠となった羽生善治さんのインタビューがありました。

羽生さんはその中で「初心」について、こう語っていました。

「初心忘れるべからずって言葉があるじゃないですか。あれって別に始めたときの気持ちということではなくて、『その時々の始めて』という意味がある。例えば、将棋を始めた時の気持ちとかプロを目指した気持ちとか、ターニングポイントみたいなところでの気持ちを忘れない、というのがいいのではないか」

 

今日は、元旦。1月1日、1年の初日です。

何もかもが「初」です。

もっと寝たかったけれど初起床、朝の初あいさつ。初歯磨き、初ひげ剃り、初朝シャワー、初着替え。

初靴ばき。

外に出て空を見上げたら、初青空。初日の出。初出勤。

 

何でもかんでもが「初」です。何と言っても「新鮮」(なはず?)。

はじまりの1日ですから。窓を開けて心に新しい空気を入れ替えるつもりで。

この気持ちで1年を過ごすことができたら、どんなに素晴らしい1年になるでしょう。

皆さまの1年が素晴らしい1年になりますように。

 

笑顔いっぱいの1年になりますように。

 

 

今年もお世話になりました

 

2017年も過ぎようとしています。

2017年は個人的にもクリニックとしても充実した年になりました。

 

一方で、多くの方にご迷惑をおかけしたこと年でもあり、後悔も数多くあります。

 

2018年は、まず3月に開催される第36回沖縄県人工透析研究会が予定されています。

さくだ内科クリニックは大会の担当クリニックとしての働きがあります。

私も大会長として身が引き締まる思いです。

 

今年の後悔を願いに変えて、来年も自分たちの役割を精一杯担わせていただきます。

 

昨日は娘と2人で、仕事納めの後にクリニックの建物内で気持ちだけの「ヤシチヌウガン」をしました。

事故なく安全に1年を過ごすことができたことへの感謝の気持ちをこめて、形式はナンチャッテですが、中部病院時代から続けてきている私なりの「儀式」です。

 

皆様がひとしく幸せでありますように。

 

 

 

 

ブログ5周年

このブログを開設して今日で5年が経ちます。

前身が「さくだ内科クリニック 院長のおはなし☆おはなし」で、始めたばかりの頃に引っ越してきました。

 

モデルは、さむら脳神経クリニックの佐村先生の「Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記」でした。

「Dr.さむらの…」は、2017年10月にはブログ開設8周年を迎えたということで、ヒット数120万を超える大人気のブログです。(佐村先生、おめでとうございます。)

 

佐村先生のブログのようにはとても真似できないということを知っていましたので、内容は目をつぶってとにかく毎日続けるということだけをしてきました。

ただし、引き合いに出すのもおこがましいのですが、ほぼ日「今日のダーリン」の糸井重里さんのように毎日続けることもとても自信がなかったので、あることを「願掛け」してそれが成就すればやめようと決めました。

 

それは、きっと完走をめざす初心者のマラソン・ランナーのような気持ちです。

中間地点までは足を前に運ぼう、制限時間内で通過できたから次のポイントまでは何とか進んでみよう…、足が止まるまではゆっくりでも走ってみよう…。沿道の応援の皆さんの声が、すごくうれしいな…。

そして、おかげさまでいつの間にか5歳になっていました。

 

言いたい放題・好き放題のブログですが、佐久田を知ってもらうには良い機会にもなってくれています。

ブログを通じて知り合いになった方もいますし、励ましのコメントもいただいております。

いつの間にか、私とクリニックを支えてくれる社会とのつながり(パイプ)になってくれています。

 

まだ「願掛け」成就には至っておりませんので、これからも当分続きそうです。

今後ともよろしくお願いします。