筋トレはやっぱり心をアゲるらしい

 

筋トレ伝道師のTESTOSTERONEさんの言説を引っ張り出すまでもなく、筋トレは心身によい影響を与えるだろうというのは想像がつきます。

長時間のデスクワークでなんだか体が重く感じたとき、その場をちょっと離れてストレッチのついでにスクワットをしたら、「よし、がんばるぞ」と再戦モードになることを割と経験するからです。

体を動かすことが心にも良い影響を与える―そんな実感は誰しもが経験すると思いますが、最近の研究でこれが科学的な裏付けを得たようです。

この研究では、筋力や筋肉量とうつ病リスクの関係が調査されました。健康な成人約3,000人を対象とした大規模な研究によると、筋肉量や筋力が高い人ほど、うつ病のリスクが低い傾向があることがわかったのです。

 

筋トレがもたらす具体的な効果

研究結果には、筋トレの心理的な効果を示す興味深いデータが含まれていました。定期的に筋トレを行う人々には、以下のような傾向が見られました。

精神的ストレスが20%軽減

筋トレを習慣化している人は、日々のストレスを軽減する能力が高まっていました。

睡眠の質が15%向上 

筋トレを行うことで夜の睡眠が深くなり、翌日の気分が前向きになると報告されています。

社会的孤立感が低下 

ジムやグループトレーニングのような環境が、社会的つながりを深める助けになっているようです。

 

筋トレが心に良い理由とは?

筋トレが心に良い影響を与える理由は、いくつか考えられます。運動が脳内のセロトニンやエンドルフィン(「幸せホルモン」と呼ばれる物質)を増やし、リラックス感や幸福感をもたらすからです。また、筋力の向上は自己効力感を高め、自信やストレス耐性の向上にもつながります。

 

自分らしい筋トレを始めてみませんか?

筋トレを始めるのに、特別なジムや器具は必要ありません。まずは自宅でできる簡単なスクワットや腕立て伏せから挑戦してみてはいかがでしょうか。大切なのは、自分に合ったペースで続けることです。

 

まとめ

– 筋力や筋肉量が高い人は、うつ病リスクが低い傾向にある。

– 筋トレを習慣化すると、ストレス軽減や睡眠の質向上、社会的孤立感の緩和が期待できる。

– 筋トレは心身ともに健康を支える強力な手段である。

 

参考文献:

Qiu L, Ren Y, Li J, et al. Associations of muscle mass and strength with depression among US adults: A cross-sectional NHANES study. J Affect Disord. 2024;363:373-380. doi:10.1016/j.jad.2024.07.139