男性の健康と幸福感を高めるために、どんな運動が一番効果的なのか?
これは、年齢を重ねた男性にとって特に重要な質問となります。
最近の研究では、中年および高齢の男性がどのような運動を行うかによって、健康や幸福感にどのような影響があるのかを探るための結果が明らかにされました。
この研究では、オーストラリア南部に住む35歳以上の男性1,019名を対象に、彼らの運動習慣とその影響を調査しました。
結果として、週ごとの運動時間が中年男性の健康や生活の満足度、生活の価値と強く関連していることがわかりました。
具体的には、週に30分の運動時間が増えるごとに、自己評価健康が向上する傾向がありました。
また、週ごとの運動が多いほど、前日の幸福感が高まり、不安感が低くなることも確認されました。
特に興味深いのは、運動の種類が重要な役割を果たしている点です。
中年男性の場合、チームスポーツをサイクリングやフィットネス、その他のレクリエーション活動に置き換えることで、自己評価健康が向上することが示されました。
一方で、高齢男性では、ダンスをウォーキングやサイクリング、フィットネスに置き換えることで、自己評価健康や生活の価値が向上しました。
例えば、週に30分、ウォーキングやサイクリングを追加するだけで、高齢男性の自己評価健康が向上する可能性があります。
また、ダンスを取り入れることで、生活の価値を見出すことにもつながるかもしれません。
しかし、活動の種類を問わず、総じて週ごとの運動は男性の健康に良い影響を与えることがわかっています。
この研究が示唆するのは、「どの運動をするか」というよりも、「とにかく体を動かすこと」が重要だということです。
自分が楽しめる運動を選び、それを継続することで、健康も幸福感も向上するのですね。
運動が苦手な方でも、まずはウォーキングから始めてみるというのは、大切な一歩となりそうです。
参考文献:
Blake HT, Crozier AJ, Buckley JD, et al, Examining the relationship between different physical activities and health and well-being in middle-aged and older men: an isotemporal substitution analysis, BMJ Open Sport & Exercise Medicine 2024;10:e001875. doi: 10.1136/bmjsem-2023-001875