頻繁にSNS投稿する男性のイメージとは?

 

SNSなどのメディアで、ある程度、男性と女性のイメージは固定されがちです。

例えば、メディアに頻繁に投稿する男性が、ある視点から見れば「女性的」と捉えられる傾向があることを明らかにした研究があります。

 

元論文のサイトはこちら→

Why guys who post a lot on social media are seen as less manly.

https://theconversation.com/why-guys-who-post-a-lot-on-social-media-are-seen-as-less-manly-208732

 

この研究の背景には、消費者行動の研究者が長年にわたり「男性性」に焦点を当ててきた歴史があります。

「男性性」は、マーケティングの世界で多岐にわたる影響を及ぼしていて、その一例としてコカ・コーラゼロが挙げられます。

この製品は、ダイエットコーラが特に体重を減らしたい女性向けだったのに対し、男性向けの製品として開発されました。

さらに、一般的に、長く睡眠をとろうとすることが非男性的であるとする風潮もあります。

メディアの利用に関する性別間の違いを探ると、男性と女性がメディアプラットフォームを利用する方法が異なることが、調査データから明らかになりました。

特に、男性は女性ほど頻繁にInstagramなどのアプリで投稿しない傾向があります。

この疑問を解明するために、研究者たちは一連の実験を行いました。

参加者には、メディアで頻繁に投稿するか、あるいはまれにしか投稿しない「普通の」男性を評価するよう求めました。

この男性は、楽しみのためにオンラインで投稿し、適度な数のフォロワーを持つ人として描かれました。

参加者は頻繁にメディアに投稿すると説明された男性を一貫して女性的と評価しました。

これは、男性の年齢、教育、財産、どんなメディアプラットフォームを使うかなどに

無関係でした。

また、参加者の性別、年齢、政治的信念、メディアの使用に関しても影響を受けませんでした。

さらに、女性の投稿行動を説明するために同一のシナリオを使用したところ、投稿の頻度が彼女をどれだけ女性的と感じるかに影響を与えませんでした。

この現象の背後にある理由は何でしょう。

研究者たちは、頻繁に投稿する人々が、性別に関係なく、注意と承認を求める人々として見られることを発見しました。

しかし、この「必要性」は、男性の場合にのみ女性性と関連付けられるようです。

この発見は、男性が強く、沈黙し、自己充足であるべきだという社会的な期待を反映している可能性があります。

そして、頻繁にオンラインで投稿することによって、男性はこの期待とは逆のイメージを投影してしまうのかもしれません。

この「頻繁投稿女性性ステレオタイプ」効果は、予想以上に根深いものであることが示されました。

この研究は、アメリカとイギリスでの調査でした。

さて、日本ではどうなのでしょうか?