人生のどんなステージでも、私たちの脳は新たな挑戦と新奇性を求めています。
それは、40代であろうと、80代であろうと、脳の健康を維持するための普遍的な真理です。
何度も言われるように、脳は、新しい経験と挑戦によって活性化されます。
これは、新しい情報を処理し、それを既存の知識と結びつけることで、新たな神経経路を形成するからです。
このプロセスは、脳のプラスチック性と呼ばれ、私たちが新しいスキルを習得したり、新しい情報を記憶したりする能力を支えています。
しかし、年齢を重ねると、私たちの生活は縮小しがちになります。
日常的な同じルーチン、同じテレビ番組、同じ趣味…。
これらは心地よいものかもしれませんが、脳にとっては、新奇性と挑戦性が欠けています。
これが、年齢とともに脳の機能が低下する一因となってしまいます。
しかし、脳の衰えは避けられない運命ではありません。
実際のところ、脳は一生涯学習と成長を続ける能力を持っています。
その証拠に、ある有名な研究では、修道女たちの脳がアルツハイマー病によって物理的に損傷を受けていたにもかかわらず、彼女たちは生涯を通じて社会的な交流や新たな挑戦を求め続けた結果、認知的な衰えを示さなかったという事例が報告されています。（参考：100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち）
これは、新たな挑戦を通じて、彼女たちの脳は新たな神経経路を形成し続け、病気による損傷から脳を守っていたと考えられます。
つまり、新たな挑戦と新奇性を求め続けることで、私たちは脳の健康を維持し、認知的な衰えを遅らせることができると言えます。
では、具体的にどのような挑戦が脳に有益なのでしょうか。
それは、クロスワードパズルを解くことから、新しい言語を学ぶこと、新しい場所を訪れることまで、さまざまです。
重要なのは、その挑戦が「やや難しいが達成可能」であることです。
つまり、挑戦は私たちを少し困らせ、新たなスキルや知識を習得するために努力を必要とするべきです。
しかし、一度その挑戦に慣れてしまったら、それはもはや新奇性や挑戦性を提供しなくなります。
だからこそ、新たな挑戦を求め続けることが重要なのです。（私のように次から次へと飽きっぽい性格も、この場合いいのかも？ 笑）
それは、新しい本を読むことかもしれませんし、新しいレシピを試すことかもしれません。
その選択は無限大で、それは私たちの脳が求める新奇性と挑戦性を満たすためのものです。
新たな挑戦を恐れず、新奇性を求め続けることが、脳の健康を維持するための最善の策となります。
