柔軟な日々:「エラスティックな習慣」

 

人生はひとつのゴムバンドのようなものです。

引っ張れば伸びますし、力を抜けば戻ります。しかし、引きすぎれば切れてしまいます。

これは、私たちの日々の習慣にも当てはまります。

私たちが目指す目標は、ゴムバンドを適度に引っ張り、適度に力を抜くことで、その弾力性を保つことです。

習慣とは、毎日の生活の中で自然と行う行動のことですね。

けれども、新しい習慣を身につけようとすると、それは一筋縄ではいきません。

新しく習慣づけるためには、それを毎日、続けて行うことが必要です。

しかし、誰もが承知しているように、毎日同じことをするのは難しいです。

人生は予測不可能で、日々の状況は常に変化するからです。

そこで提案するのが「エラスティックな習慣」です。

エラスティック(elastic)とは、伸び縮みする、弾力性のある、弾性の、融通が効く、などの意味を持ちます。ゴムのように弾力があり伸び縮みする様子を指します。

これは、習慣をゴムバンドのように伸縮自在にするアプローチで、日々の生活の流れに合わせて習慣を調整することがポイントになります。

例えば、毎日1時間ピアノを弾くという習慣を持つ人がいるとしましょう。

しかし、ある日は仕事で疲れてしまい、ピアノを弾く元気がありません。

そんな日は、5分だけでも弾くという「ミニ」バージョンの習慣に切り替えるのです。

これにより、習慣は維持されますし、「続ける」こともキープされます。

また、エラスティックな習慣は、習慣の「難易度」を設定することも可能です。

疲れている日は「ミニ」、元気な日は「エリート」バージョンの習慣に挑戦するわけです。

日々の状況に合わせて柔軟に変化させるので、維持しやすくなります。

エラスティックな習慣の最も重要な要素は、それが「毎日」行われることですね。

それがたとえ「ミニ」バージョンであっても、毎日何かを行うことで、習慣は強化されますし、維持されます。

だから、新しい習慣を身につけようとするときは、ゴムバンドを引っ張るように、適度に力を加えるのと抜くことを、頭に入れておきましょう。