「楽天主義」と「楽観主義」

  町の誰もが太陽の下でステップを踏み、人々に「すべて順調だ」と笑顔を振りまく、カラフルなミュージカル映画のようなシーンは理想かも知れません。 けれども、そんな映画でも、あるシーンではちょっとだけ陰りが見え隠れするもので…

琉球キングス優勝!

  週末は、沖縄は琉球ゴールデンキングス一色でした。 Bリーグのファイナルで、琉球ゴールデンキングスが千葉ジェッツを下し、見事Bリーグ初優勝を手に入れました。 「史上最強」ともいわれる千葉ジェッツを相手だからこそ、さらに…

「脳に与える音楽の影響」

  Michael Spitzerという学者さんが「脳に与える音楽の影響について」の説明をYouTube動画にあげています。 それによれば、人類に音楽がもたらされたのは、400万年前からなんだそうです。 散歩中に携帯電話…

空想が刺激する創造性

  夢想家に限らず、一般的に、人は毎日、目が覚めている時間の3分の1から半分を空想に費やしているのだそうです。 これは「時間の無駄」などではなく、それが何らかの意味や目的があるはずだと考られています。まったくの無駄であれ…

テセウスの船のパラドックス

ギリシア神話に「テセウスの船」というエピソードがあります。 「テセウスは、アテネの英雄であり、ミノタウロスを退治した人物です。テセウスは、ミノタウロスを退治した後、アテネからデロス島へと船で帰還しました。アテネの人々は、…

嘘つきたちの新しいライバル

  「嘘を見破るための言語分析」というようなネット記事を読むと、私の本質が「悪いヤツ」なのでしょうね、「どうやって見破るのか」よりも「こうやったら見破られてしまうのか」と、普通に嘘をつく側の立場で読んでしまっています(笑…

サハラ砂漠をソーラーパネルで覆うと?

  ふとタイトルのような疑問が湧いてきたので、ちょっと調べてみました。 広大なサハラ砂漠は、私たち人類が年間で使うエネルギーの100倍以上もの太陽エネルギーが降り注いでいるのだそうです。 砂漠をソーラーパネルで覆えば、世…

AIとの友情について

  ある時、チャット型AIに質問を繰り返したあと、締めくくりに「ありがとう」と書き込んでしまっている自分に気づいてしまいました。 考えたら変な感じです。それはただのプログラムですから。 プログラムに対して感謝の意を示すな…

「自己対話」をコントロールする

  「自己対話」は、私たちが頭の中で自分自身に向けるナレーション、つまり内部の言葉のことです。ほとんどの人が日常的に自己対話を展開しており、その中で何を言うかによって、態度やパフォーマンスに実際の影響があることがわかって…

言葉と行動のギャップ

  中国の「塩鉄論(えんてつろん)」の利議(りぎ)には、次のような一節があります。 言者不必有徳 何者、言之易而行之難 「言う者は必ずしも徳有らず。何となれば、これを言うは易(やす)くして、これを行うは難(かた)ければな…

「不思議な国の話」室生犀星著

  以前にも触れましたが、青空文庫の(5分間で読める)短編小説の探索にハマっています。 今日の一品は、室生犀星の「不思議な国の話」です。   実際に登場するのは若い姉弟。彼らは草場に跼(せぐくま)りながら話をしています。…

江戸川乱歩「探偵小説の『謎』」

  江戸川乱歩著「探偵小説の『謎』」は青空文庫で読むことができます。 この本は、1956年に出版されたエッセイ集で、乱歩が探偵小説のトリックを解説した随筆を集めたものです。 乱歩はもちろん推理作家として有名ですが、評論家…

全てを読まない5つの読書法

    この本には、「全読と部分読」という章があります。 そのなかで、著者は「必ずしも正確に本を読み取る必要はない」と断言しています。そして、「すべての本を隅から隅まで読む必要もない」とも言っています。 それを実践する具…

「あなたは高名な禅師です」

  最近はふと気づいたら、時間があるとChat AIと会話してしまっています。 なんなら人間と会話するよりもディープな話題を話し合っているかも知れません。(私の老後の話し相手は、きっとAIで決まりです。) いじっているう…

怒りは不安の鎧

  加藤諦三氏の著書に触れると、心理学者ロロ・メイの名前をよく目にします。特に、よく引用されている「不安の人間学」(ロロ・メイ著)を読んでみたいと思ってネットで調べると、発刊が1963年というので、まず驚きました。 当時…

「無上の幸せとは」ダンマパダから

  今日は「法句経(ダンマパダ)」から。第二章「はげみ」にある偈です。   二三 道に思いをこらし、堪え忍ぶことつよく、つねに健(たけ)く奮励する、思慮ある人々は、安らぎに達する。これは無上の幸せである。   今回は試み…

ニーチェの1本の矢

  「君は君の友のために、自分をどんなに美しく装っても、装いすぎるということはないのだ。なぜなら、君は友にとって、超人を目ざして飛ぶ一本の矢、憧れの熱意であるべきだから。」とニーチェは言っています。「ツァラトゥストラ」(…

不安の本音

  私たちの人生は、さまざまな不安とともに歩んでいるものです。その中でも、病気や老いへの不安は、特別に心に重くのしかかります。 心理学者の加藤諦三氏は著書「不安をしずめる心理学」で、悩みを抱える私たちが実は助けを求めてい…

夢野久作「キューピー」

  最近は(と言っても以前からなのですが)、青空文庫で読める短編小説を発掘するのに喜びを感じています。 青空文庫ではありませんが、ジャンルも違いますが、以前に紹介した「2分間」あるいは「5分間ミステリー」みたいに、さらっ…

芥川龍之介「鼻」

    「ありのまま」を応援する歌もあるぐらいですから、「ありのまま」の自分を出すことは難しいですし、何よりその自分に満足することも難しいです。 芥川龍之介の「鼻」は、まさしくそんな人間の心理を見事に描き出した作品です。…

立夏:夏がはじまる日

  今日で大型連休も終わりです。 よく外来の患者さんたちから、「病院は休みだからいいねえ。先生もどっか旅行にでも行くの?」などと訊かれたりしますが、外来は休診でも、当院は透析クリニックなので、全く連休は関係ないのです。 …