「トコトコ走り」から「タカタカ走り」

    「有森裕子のマラソンブック フルマラソンで4時間を切る!」を読みました。 有森裕子さんはバルセロナ五輪とアトランタ五輪の2大会連続のメダリスト。 ちょうど私と同世代の方です。 有森さんは、走る人を、ジョガー、ラン…

「人生すべてうわの空」

  スッタニパータ(ブッダのことば 中村元訳)から。 970 「私は何を食べようか。私はどこで食べようか。昨夜は眠りづらかった。今夜はどこで寝ようか」などといった憂いを生む思考を抑制せよ。   キリスト教にも似た言葉があ…

自己の主

  ダンマパダ(真理のことば 中村元訳)から。 160 自己こそ自分の主である。他人がどうして(自分の)主であろうか?自己をよくととのえたならば、得難き主を得る。   同じ偈で「100分de名著 ブッダ 真理のことば」で…

「いい選択」の条件

  例えば、次の文章を読んでどんな印象を持つでしょう。 1)気分がよくなる。 2)自分の幸せが優先されている。 3)自分が被害を受けない。 私は正直に言って「なんて身勝手なやつなんだ」と思ってしまいました。自分の都合が強…

「ランナーズハイ」

  意地を張っていたわけではなかったのですが、最近わりと走り込んでいました。 2年前にはひとりでフルマラソンを走りきるほどにのめり込んでいて、今から考えると、あれはきっと「ランナーズハイ」だったのだと思い至りました。 し…

怒りの心

  次の二つは巷でよく言われている「現実」です。 自分の望み通りに人が動いてくれるとは限らない。他人を変えようとしても変わらない。 この「現実」があるにも関わらず、期待してしまう分だけイライラしたり、怒ってしまうことにな…

『アッシャー家の崩壊』

  たまたま朝早くにつけたテレビで「100分de名著」の再放送をやっていました。 今月の「100分de名著」は「エドガー・アラン・ポー スペシャル」で、その日は『アッシャー家の崩壊』の回でした。 私がポーを知ったのは、小…

違いを受け入れる

人は、お互いの違いについて問題視する必要はありません。 たまに、自分の正しさを証明しようとするかのように「違っていること」を殊更に取り上げて問題視する人を見かけます。 その人は、不安なのでしょうか。それとも、怖いのでしょ…

気にしない

  最近、よく目にする言葉があります。 「万人に好かれることは不可能」 ある時は映画のセリフで、ある時はSNS上のタイムラインで、相手を慰めるような場面でこの言葉がつかわれていました。 そして、こうも続きます。 「一部の…

患者さんに感謝

  つい先日のような気がしていましたが、ブログを確かめてみると2月15日の投稿でした。(タイトル:素直に言ってくれる存在) いつの間にか、1ヵ月以上が経っていたのですね。 その頃、体重増加が原因でランニングがきつくなって…

キケロ「老年について」

  キケロは古代ローマの政治家であり哲学者です。 彼は、ギリシア哲学ストア派の教義に軸を置きながら、彼自身の思想をその著作に表してきました。 彼の「老年について」(岩波文庫)は、より良い老年期を生きるためのキケロ流の考え…

ノコギリのたとえ

  中部経典「マッジマ・ニカーヤ」の中の「鋸喩経」の中には言葉を発するときの注意点が挙げられています。(「怒りの無条件降伏:中部経典『ノコギリのたとえ』を読む」アルボムッレ・スマナサーラ著より) 時機に(語る)、もしくは…

映画「アルゴ」

  映画「アルゴ」を観ました。 2012年のアメリカ映画です。1979年当時の事件を描いたもので、世界情勢も今とは違いますが、「実話に基づいた」映画ということでした。 映画会社の公式サイトからの紹介です。 (ここから) …

映画「プリデスティネーション」

  私のウォッチリストの中に長い間埋もれていたのですが、やっと時間がとれたので観ることができました。   タイムトラベルを扱った、オーストラリアのSF映画です。 「プリデスティネーション」 原作は、アメリカのSF作家ロバ…

感情から抜け出すための縄跳び

  瞑想の時や坐禅を組む時もそうですが、「考えないようにする」ことはかなり難しいことです。 雑念(本人としては雑念と思っていないことが多い)が頭の中をめぐりますし、集中しようとしても、いつの間にかふと何かを考えてしまって…

執着という呪縛

  今日は「法句経(ダンマパダ)」(ブッダの真理の言葉 中村元訳)から。 212 愛するものから憂いが生じ、愛するものから恐れが生ずる、愛するものを離れたならば、憂いは生じない。どうして恐れることがあろうか?   仏教と…

名馬「ブケファラス」

  「アランの幸福論」の中で紹介されているお話です。 ウイキペディアでは「ブケパロス」という名称になっていますから、発音の違いなのでしょう。 紀元前350年ごろのギリシャでのお話です。   名馬ブケファラスが若かりしアレ…

間違った考えを捨てる

  人は多くの「思い込み」で生活をしているものです。 「思い込み」を「信念」と言い換えてもいいでしょう。 信じているものの多くは、幼い頃から接してきた親や家族だったり、尊敬する大人たちの影響を強く受けて形作られたものです…

長期的な目標

  長期的な目標をもって生活することは、少なくともこれからの生活習慣に影響を与える可能性があります。 目標を達成するには次のステップが必要になります。 達成したい目標を定めるそのためにどんなことが必要かを調べる。それを実…

禅語「挨拶」

  「挨拶」という言葉が禅語に由来するというのは、よく知られたお話ですね。 中国の禅宗の仏教書「碧巌録」には、こんな一節があります。 「一言一句、一機一境、一出一入、一挨一拶に深浅を見んことを要し、向背を見んことを要す。…

3月11日

  多くの日本人がそうであるように、私の中で今日という日を決して忘れないと決めています。 あの日、未曽有の事態を前にして、多くの方々と心をひとつにするということを経験しました。 あの日を境に私自身の中で何かが明らかに変化…

現在に心を留める

  何かイベントが終わると、しばらくはそれに浸っていたいものです。 楽しい思い出なら、なおさら噛みしめるように過去の場面を回想してしまっています。 はっと気づくと、頭の中はまたそれを考えてしまっているのです。 繰り返し繰…

鵜呑みにしない

  今の世の中ほど手に入りやすい情報が溢れている時代はなかったと思います。 本来、社会の中で生きていく上で必要なこと、あるいは知っていた方が良いとされていることが、価値のある情報とされてきたものです。 そして、それらの有…

他人のごきげん

  「その人の感情はその人の責任」という言葉をどこかで目にしました。 自分のごきげんぐらい自分でとりなさいというメッセージはよく受け取ります。 茨木のり子さんも「自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ」と叱咤の言葉を…

自分を大切にする

  今回も、澤木興道禅師の言葉を紹介します。 「おれはつまらない者だとか、おれのような馬鹿者はないとか、おれは頭が悪いのでつまらないというが、頭が悪ければ足を丈夫にすればよいじゃないか。」 この言葉は、そんなに自分を卑下…