緑茶サプリメントとリバウンドする人 しない人 文献から
カフェイン入りのサプリメントで減量しようという企み(?)は以前からあるものです。
カフェインが持つエネルギー産生の効果を期待するものですね。
ただし、このブログでも取り上げたように
ひとつずつの調査では効果があるように見えても、全体として評価すると
なかなか効果を証明するにはいたらなかったというのが実情でした。
以前のブログはこちら
その理由の一端にはなる気がしますが、どうでしょうか。
Obesity Research Volume 13, Issue 7, pages 1195–1204, July 2005 DOI: 10.1038/oby.2005.142
この調査は、減量後のリバウンド抑制の効果を調べたものです。
4週間の非常に厳しい低カロリーの食事によって減量してもらった後に
緑茶カフェインのサプリメント(カテキン270mg+ カフェイン150mgの混合製剤)を
3か月間飲み続けてもらいました。
興味深い結果となりました。
コーヒーを日ごろから多く飲んでいる人は、リバウンド率が高かったのです。
グラフの記号の説明をします。
BMIの後ろのCLというのがカフェイン摂取が少ない人(low caffeine intake)のことです。
CHがカフェイン摂取が多い人(high caffeine intake)。
そのあとに続くGTが緑茶サプリメント、Pがプラセボです。
■ BMI CL, P : コーヒーを日ごろからあまり飲まない人 プラセボ
□ BMI CL, GT : コーヒーを日ごろからあまり飲まない人 緑茶サプリメント
● BMI CH, P : コーヒーを日ごろから多く飲む人 プラセボ
○ BMI CH, GT : コーヒーを日ごろから多く飲む人 緑茶サプリメント
リバウンドしていないのが、唯一
□ のライン(コーヒーを日ごろからあまり飲まず緑茶サプリメントを服用した人)
であることがお分かりでしょう。
緑茶サプリメントを飲みながら、リバウンドをしてしまった ○ のラインの結果が興味深いですよね。
コーヒーを日ごろから多く飲む人というのは、1日5杯くらい、カフェイン摂取として500㎎前後とのことです。
少ない人が1日1、2杯。カフェインにして150mg前後。
何を意味するかというと
カフェインを日ごろから多くとってしまうと、耐性ができあがってしまって、
その効果が得られにくくなってしまうのではないかということでした。
耐性を持ってしまうカフェインの量というのは、どのくらいなのかわかりませんが
飲めば飲むほど、効かなくなるなんて
「どうすりゃいいの?」って言いたくなりますね。