ワクチンの効果はどれだけ続くのか?

ワクチンの効果はどれだけ続くのか?

  ワクチンを接種した後、どのくらいの期間、免疫が続くのかを正確に把握することは、公衆衛生戦略の立案や個別の接種計画を考えるうえで重要です。 例えば天然痘や黄熱などの生ワクチンは長期にわたる抗体反応を引き出す一方で、季節…
ボノボは相手の「わからない」を見抜いて助ける

ボノボは相手の「わからない」を見抜いて助ける

  ボノボが相手の知らないことを理解し、積極的に情報を伝えるという研究が発表されました。 人間は、相手が知らないことを考えて説明したり案内したりします。このような「他の人が何を知っているかを考える力」は、類人猿にもあるの…
赤ちゃんの心は道徳的に白紙なのか?

赤ちゃんの心は道徳的に白紙なのか?

  赤ちゃんにも「善悪を見分ける感覚」があるのだろうかという疑問は、発達心理学で長らく議論されてきました。 約20年前にカイリー・ハムリンらが行った実験では、6か月齢と10か月齢の乳児数十人を対象に、困っているキャラクタ…
マインドマップと医学教育

マインドマップと医学教育

  マインドマップとは、英国の心理学者トニー・ブザンが提唱した思考整理の手法です。 1枚の紙の中央にキーワードを置き、そこから放射状に関連情報を展開し、文字や図、色彩などを組み合わせて、複雑な情報を視覚的に整理することを…
日常のなかの未知との遭遇

日常のなかの未知との遭遇

  自分の知らないうちに、世の中が進化していたり、何かが流行していたりするのは、これまでもよく遭遇してきました。けれども、昨日は思いがけない発見から「世の中の一部を垣間見た」という感動を味わいました。   昨日の夕方、車…
創造力を開花させる昼寝の力

創造力を開花させる昼寝の力

   「問題に行き詰まって、いくら考えても解決策が見つからない…」そんな経験は誰にでもあるでしょう。しかし、昼寝をとって改めて取り組んでみたら、驚くほど鮮やかに解決の糸口が見つかってしまった。そんな経験も、また、あるかも…
終末期医療における意思決定を支援するSPIRITプログラム:透析患者とその家族のための新しい選択肢(アメリカ)

終末期医療における意思決定を支援するSPIRITプログラム:透析患者とその家族のための新しい選択肢(アメリカ)

  近年、高齢化や医療技術の進歩に伴い、終末期医療における患者の意思決定を支援するアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性が高まっています。透析患者とその家族にとっても、終末期医療における事前の意思決定は、納得の…
痛風と慢性腎臓病(CKD)

痛風と慢性腎臓病(CKD)

  慢性腎臓病(CKD)を抱える方は腎臓機能の低下によって尿酸を十分に排泄できず、高尿酸血症を生じやすいといわれています。米国NHANESの調査によると、痛風と診断された人のうち約3分の2がCKDステージ2以上であり、5…
夜中の歯ぎしりと酸化ストレス

夜中の歯ぎしりと酸化ストレス

  睡眠中の歯ぎしりが、体内の酸化ストレスを高め、動脈硬化や心血管疾患のリスクに繋がる可能性があることが、最新の研究で明らかになりました。   酸化ストレスとは? 酸化ストレスとは、体内で発生する活性酸素(ROS)と抗酸…
アメリカでは「患者もカルテを見る」時代に――電子カルテの言葉がもたらす影響

アメリカでは「患者もカルテを見る」時代に――電子カルテの言葉がもたらす影響

  アメリカでは、患者が自分の診療記録を自由に閲覧できるシステムが広く導入されています。多くの医療機関では「患者ポータルサイト」と呼ばれるオンラインシステムを通じて、検査結果や診断内容、医師の所見などをリアルタイムで確認…
赤ワインとがんのリスク

赤ワインとがんのリスク

  赤ワインが健康に良いという話題を耳にすることがあります。抗酸化物質であるレスベラトロールが豊富に含まれるため、過去には心疾患や老化の予防につながるという見方もありました。しかし2025年、米国医務総監(Vivek M…
体脂肪率を推定する新しい方法

体脂肪率を推定する新しい方法

  慢性腎臓病(CKD)の患者さんは、過度な体脂肪が腎機能の低下や病状の進行に影響すると報告されています。今回の研究では、スペインのコルドバ大学病院でステージIIIまたはIVのCKD患者さんを対象に、新しい推定式を用いて…