映画「シン・仮面ライダー」

 

週末に映画「シン・仮面ライダー」を観てきました。

テレビの「仮面ライダー」は昭和46年から放送開始されましたから、昭和40年生まれの私はリアルタイムで見て育ってきた世代です。

第1話「怪奇蜘蛛男」で初めて仮面ライダーが登場したシーンは、崖の上でした。

第8話「怪異!蜂女」では、戦闘時に刀や銃などを持たないライダーが、初めて剣を手にしました。

第14話「魔人サボテグロンの襲来」の時に初登場した一文字隼人は、ミノルタ16pを片手に持って「カメラマン」だと名乗りました。

それらをなぞるようなシーンの連続に、当時の記憶が呼び戻されて、いちいち声をあげそうになりました。

映画のオープニングは、シリアスな脱出&追跡シーンから始まります。

主題歌の「レッツゴー!! ライダーキック」を期待していた私は、肩透かしをくった感じでしたが、蜘蛛ローグとの戦闘シーンでインストルメンタルで流れ、全身の肌がザワザワしました。

全体的に大変面白く観させてもらったのですが、昭和の同窓会のように楽しんでしまったので、私たち世代には良いのですが、他の世代を含めた広い世間にはなんだか申し訳ない気持ちになってしまいました。

「これって受け入れてもらえるのかな?」という祈るような気持ちです。

「仮面ライダー」は「真・仮面ライダー序章」や「「アマゾンズ」など革新的な試みを積み重ねてきた歴史があります。2005年には漫画版の映像化を試みた劇場版「The First」もありましたし、最近では「仮面ライダーBLACK SUN」も作られました。

常識にとらわれず、冒険も厭わずに常に変化し続けてきたのが「仮面ライダー」だと思います。

「あえて答えを用意しておかない」庵野監督の「シン・シリーズ」が、仮面ライダーの歴史の1ページに加えられたことは画期的であると思いました。

大変面白い映画でした。昭和30~40年台生まれの大人には、絶対おすすめです。