「パーキンソンの法則」

 

 

医療者が早押しクイズに参加したとして、きっと真っ先にフライングするか間違えそうな問題がこれですね。

「パーキンソンの法則とはどんな法則でしょう?」

同じ名前の病気があって、医療者にはその方が耳に馴染みがあるからなのですが、どうなのでしょう?一般的には、どちらの方が認知されているものなのでしょうか?

私はこの本を読むまで、実はこの法則を知りませんでした。もしかしたら、前に目にしたことはあっても、すっかり忘れていました。

パーキンソンの法則は第1から第8まであって、一般的に知られているのは第2と第3法則のようです。

例えば、Wikipediaなどでは、このように紹介されています。

「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」

「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」

この本では、それぞれこんな表現を使っています。

「ある資源に対する需要は、その資源が入手可能な供給量まで拡大する」(パーキンソンの第2法則)

「支出額は収入に見合うまで増加する」(パーキンソンの第3法則)

締め切りまでたっぷりと時間があったのにも関わらず、結局ギリギリまでかかってしまったというのはよく経験することです。また、どんな大容量の冷蔵庫を用意したとしてもすぐに中身が満杯になってしまうとか、ハードディスクやクラウドの空き容量もそうですね。

貯金しようと思ってもなかなかうまくいかないというのも、残念ですがこの法則通りと言えます。

この本の「はじめに」に著者が述べていますが、ここで取り上げられている「法則」は「経験則」です。

「日常誰でも体験するような、人生の矛盾や失敗に関するものがもとになっており、完璧でない人間、つまり失敗を重ねる人間の行動を対象としているだけに、極めて現実的で、しかもユーモラスである。また、普段は気づかないような、行動や現象の裏に隠された事実や原因を暴き、人生の機微に触れるものが多いので、人々は共感を覚え、そこから多くの教訓が得られるのだ。」

まさしくその通りですね。これらの「法則」から教訓を得て、なんとか法則を跳ね飛ばしてみたいものです。