童心に近づくために

 

 

最近、外山滋比古氏の言葉に凝っています。氏の言葉は、感心するのと励まされるのが半々で、勉強になるのです。そのひとつを紹介します。

 

「ことばによって、長生きをし、若々しくなる方法がある。

いちばん簡単なのは、新しいことばを毎日すこしずつ覚えることだろう。英語でもフランス語でも、あるいは韓国語でもマレー語でも結構。急がずにすこしずつ勉強する。子供に比べてはるかに覚えが悪いが、それだけ心が老化している証拠である。一生懸命に勉強していると、だんだん「童心」に近くなる。童心がなくてはことばは覚えられないからだ。童心が若さをもたらす。」

 

いろいろとはっとさせられました。

まず「覚えが悪いのは心が老化していう証拠」だということ。「脳が老化」という表現を使わずに、敢えて「心が老化」としているところに感心しました。

未知のことばを知るということは、本来、好奇心を発揮させる機会にほかなりません。新しいことばは、新しい世界を広げてくれるはずです。その新しい世界へ飛び込む資格を持つのは、「童心」を持った冒険者です。

「童心がなくてはことばは覚えられないからだ」は。まさにそのことを述べているのでしょう。

そして、「童心が若さをもたらす」という言葉には、おおいに勇気づけられました。

若いから童心を持つのではなく、その逆なのですね。ふむふむ。

私の周りで実年齢よりも若いと思う人を思い浮かべると、確かにそうです。

ね。こんな言葉に触れたら、新しいことばを勉強しようという気になるじゃないですか!

続くか続かないか、きっと続かないでしょうが、やってみたくなります。童心に近づくための挑戦です。