主人公

 

このブログで以前にとりあげましたが、「主人公」の言葉の由来が禅語からきているというのは広く知られていることかと思います。

唐の時代、瑞巌禅師という方が、毎日、自分自身に向かって「おい、主人公!」と呼びかけ、自分の呼びかけに自分で「はい」と返事をしていたというお話からきています。

「主人公、はっきりと目を覚ましているか」「はい」「主人公、これから先も人に騙されなさるな」「はい、はい」と、自分に毎日「主人公」と呼びかけていたのだそうです。

この場合の「主人公」とは、主役というよりも「本来の自分」という意味合いが強いものです。

昭和の哲人と言われる中村天風さんも鏡に映った自分に向かって「お前の信念強くなる!」と命令する、自己暗示法を提唱していました。

どちらもポジティブな言葉で自分自身に宣言をして、なりたい自分を引き寄せる、いわゆるアファメーションを活用したものですね。

自分への宣言はポジティブな言葉に限ります。主語は「私」にして現在形で終える言葉を使います。ですから、人に聞かれたら恥ずかしくなるぐらいの言葉でちょうどいいです。

瑞巌禅師は毎朝、そして中村天風さんは寝がけの習慣としていたのだそうです。

こういう自己暗示は、毎日刷り込むのが大切なのでしょう。