勝負服

 

私の常識では、「勝負服」というのは、ここぞという時に着る、とっておきの服のことだと思っていました。

大事な試験の時や面接の時に着ていく、自分にとって縁起の良い服です。

上着が制服で変えられないなら、密かに勝負下着で臨むことも考えるものです。

ところが、何の気なしに辞書で「勝負服」を引いてみたら、1番上にあるのは違う意味なのですね。

「競馬・競輪で選手がレース時に着用する上着。」

競馬をしない私には初耳でした。騎手が着用しているあのカラフルな服装のことです。

そういえば勝負服を着た騎手は、背筋がピンと伸びて颯爽と格好がいいですね。

禅語に「形直影端」(形なおければ、影ただし)という言葉があります。

姿勢や立ち居振る舞いが整っていれば、心も整い、その影まで美しく見えるという意味です。

心が沈んでいる時には、勝負服の力を借りるのも良いでしょう。(いつも元気なボーイスカウトの団員長は、常に赤い服を着ていました。)

そして、大胆に胸をはって、両腕両足を大きく投げ出すポーズをとってみる。

自分にとっての「勝負服」を、いざという時のために決めておきたいと思います。