ご贔屓の力士

 

実家に行くと、大抵つけっぱなしのテレビを見るともなく見ることになります。

スポーツのコーナーでは、大相撲名古屋場所での沖縄出身力士の「今日の一番」の様子を放送していました。

一緒に見ていた母が「ああ、美ノ海が相手かあ。」と嘆きました。その言い方は美ノ海の対戦相手の方を主としているようです。

「いつもは炎鵬を応援しているんだけどねえ」

母にはごひいきの力士がいるようでした。炎鵬というそうです。

テレビ画面を見ると、美ノ海と炎鵬がちょうど対戦しているところでした。

だいぶ小柄な力士です。きっと業師なのでしょう。

立ち合ってすぐに美ノ海が押し込み、炎鵬がその攻めをあてがって応戦。中央まで戻しましたが、美ノ海がいなし、最後ははたきこんで美ノ海の勝ち。

負けはしましたが、体格のハンディを機敏な動きで補おうとする闘志が感じられました。

確かにうちの母好みの力士だと思いました。

「まあ、美ノ海が勝ったから良かったかね」

無理やり自分を納得させようとしている母なのでした。

 

動画は千秋楽の北の若と炎鵬の一番です。確かに面白いです。