私が仏教オタクでマンが好き、というのはだいぶ前からバレていることで、スタッフからこのマンガを勧められました。
僧侶であり救急医の主人公が、仏の教えで自らを内省しつつ、目の前の救急医療に取り組んでいくというものですが、なかなか面白いです。
設定はタイトル通りなのですが、決して奇をてらったものではなく、医療マンガとしては王道と言えます。
人間的に未熟である主人公が、仏の教えに道をたずねようとしている姿勢は一貫していますから、共感もしますし、安心感もあります。
医療の内容についても、作者の誠実な取材能力に感心しました。
ドラマチックにスーパードクターを描くのも容易かったでしょうが、そこに描かれているのは等身大の患者さんと医師たちの姿です。
マンガですが、決して誇張されていない現実味に好感が持てました。
僧侶であり医師である。実際に、全国にそういう医師が何人いらっしゃるのでしょう。
僧侶ではありませんが、求道者のような医師は何人も知っています。
そんなことをふと思いながら、一挙に読みました。