重複受診はやめましょう

 

外来にたまに「はしご受診」の方が受診されます。

「ドクターショッピング」とも言いますね。つまり重複受診のことです。

Aというクリニックに通っているのに、A先生に相談せずに同じ病気(診断前の状態の時もあります)でほかの病院を受診するのがそれです。

話を伺うと「セカンドオピニオンのつもり」という答えが返ってくることがありますが、これはセカンドオピニオンと言いません。何が一番違うかと言うと、紹介状をお持ちでないことです。

セカンドオピニオンとは、医師と医師の間で診療情報をやり取りして、そのうえで「第二の意見」を聞いて、改めて主治医と患者さんで最善と思われる治療方針を話し合うことを言います。

紹介状がないため、検査や処置の履歴や検査データもありません。今まで診療していた医師が何を診て、どんな治療で経過を追っていくつもりだったのか、何を心配していたのかが不明です。

その結果、同じような検査が繰り返されるばかりか、体に合わない薬が処方されたりと、体に負担がかかってしまうこともあります。

今はネットでどんな情報も拾えてくるので、自分の判断で重複受診を繰り返している方も少なくないようです。

けれども、ネットで拾ってきたどんな情報よりも、かかりつけ医の意見の方が断然有用です。

通院先を変更したいという時も、(転勤・転居の際も含めて)当院を受診する前に、必ず以前通院していた病院の先生に紹介状を書いてもらうように相談してください。

当院では、重複受診を避けるためにも、紹介状を持たない方はお断りしております。