Why?を繰り返す

 

ずっと以前に、あるセミナーで、講師に「『なぜ?』を5回繰り返すこと」を教わりました。

有名なお話ですが、その問題の本質に迫るために必要な問いが「なぜ?」を5回繰り返すことなのだそうです。

「5W1H」と言われる英語の疑問詞の中でも、「5W」の「Why」だけが繰り返すことができる問いです。

例えば、「When?」(いつ?)を5回繰り返そうものなら、耳が遠くなったのかと疑われるのがオチです。

「Where?」(どこ?)も「Who?」(だれ?)もそうですね。

「What?」(これは何?)を繰り返せば、これは私が想像するに、物事の深淵を凝視する哲学者か、人類の叡智を超えた物理学者の脳内での独り言に違いないです。

「これは何?」「机」「いや果たしてそうだろうか。きっと違う。これは何なのだ。」「机の形をした…」というぐあいに。

ところで、「Why?」(なぜ?)という問いは、過去に向ければ「原因」の探究になりますし、未来に向ければ「目的」の確認になります。

そして「Why?」(なぜ?)という問いは、一度立ち止まるきっかけをつくってくれる言葉です。

そこで、立ち止まって考えるのは、目的の再確認なのかも知れません。いずれにせよ、ゆっくりと考えさせてくれる言葉です。

なぜ?と自問する習慣を身につけたいものだと思ってはいるのですが、すぐに短絡的な解決方法を探ってしまいます。その方が手っ取り早いからです。

けれども、それはあくまでも表面的であって、本質に迫った解決方法ではない場合があります。

5回とまでいかなくても、せめて2回ぐらいは「Why?」を繰り返していきたいものです。