犀の角のように

 

今日はスッタニパータ(ブッダのことば 中村元訳)から。

 

37 朋友・親友に憐みをかけ、心がほだされると、おのが利を失う。親しみにはこの恐れのあることを観察して、犀の角のようにただ独り歩め。

 

情にほだされると相手のためにならないというのは、頭ではわかっていても、なかなか行動にうつせるものではありません。

しかも、それが友からの頼みともなると、相手の望み通りにしてあげたいと思うものです。

けれども、本当に相手のためを思うのならば、厳しい態度をとらなければならないことも、ままあります。

私はそんな時、「私はヒジル~(冷たい人間)だから」と心の中でつぶやきます。

人間はどんな時でもいい顔をしたいのです。相手が友だちだったら尚さらです。

正しい道を犀の角のように歩むには、私の場合、このぐらいの覚悟と決意が必要なのです。

「私はヒジル~」という言葉は、時に私を支えてくれる呪文の役目を果たしてくれます。

たぶん、その友だちには私の真意が永遠に伝わらないだろうと思いながら。