「念ずれば花ひらく」という言葉は、自分にとっては聞き慣れ親しんだ言葉だったので、出典など特別に考えたこともありませんでした。
「念ずれば花ひらく」という文をそのまま入力して検索すると、すぐに坂村真民さんの詩のタイトルであり、詩集のタイトルでもあることがわかります。
坂村真民さんについては、Wikipediaに短い人物紹介文が載っていました。
日本の仏教詩人。一遍の生き方に共感し、癒やしの詩人と言われる。
愛媛県砥部町に「たんぽぽ堂」と称する居を構え、毎朝1時に起床し、近くの重信川で未明の中祈りをささげるのが日課であった。
詩は解りやすい物が多く、小学生から財界人にまで愛された。
特に「念ずれば花ひらく」は多くの人に共感を呼び、その詩碑は全国、さらに外国にまで建てられている。森信三が早くからその才覚を見抜き後世まで残る逸材と評した。
詩集「念ずれば花ひらく」は、詩作生活の中で歌い上げた一万余篇の作品の中から「念ずれば花ひらく」などの代表作を含む128篇を厳選した、いわゆるベスト版でした。
このなかで、特に気になった詩があったのでご紹介します。「本気」というタイトルです。
本気
本気になると
世界が変わってくる
自分が変わってくる
変わってこなかったら
まだ本気になっていない証拠だ
本気な恋
本気な仕事
ああ
人間一度
こいつを
つかまんことには
『俺はまだ本気出してないだけ』というマンガと、それを原作とした映画がありましたが、この詩の「本気」が本気の神髄なら、人間は誰しもが「本気を出していないだけ」の状態なのかも知れません。
「一度でいいから本気を出して、世界や自分が変わってくるのを経験してみたい」という願いが、この詩にはにじみ出ています。
私はこの詩に励まされました。