イヤなことをありのままに認める

 

「修復が必要なことについて、それをありのままに認める」

これはとても大事なことです。

人生は全て良いことばかりではありません。イヤなこともたくさんあります。

それを正直に認めるというのは、勇気のいることですが、必要なことです。

例えば、アルコール関連の問題を抱える人。

アルコールやドラッグ関連については、WHOの疾病分類「ICD」で診断ガイドラインが定められています。

今年2022年から適用の「ICD-11」では、アルコールやドラッグの依存症候群について診断項目が簡潔になりました。

次の3項目のうち2項目が当てはまれば、依存症と診断されます。

  1. コントロール障害
  2. 飲酒中心の生活
  3. 生理学的特性(離脱症状や耐性など)

1)コントロール障害とは、「飲酒の開始や終了、また飲酒量に関して、行動をコントロールするのが難しい。」と説明されています。簡単に言えば「お酒に呑まれている状態」です。

2)飲酒中心の生活とは、飲酒しているか、飲んでいなければ酒をさますために休んでいるかのどちらかで1日がつぶれてしまい、他のことに興味も楽しみもない状態のことです。

3)生理学的特性とは、離脱症状や耐性(前と同じ量を飲んでも酔わなくなる)、過度の飲酒によって肝臓障害や抑うつ気分、睡眠障害などの有害事象が起きていてもやめられない状態のことです。

「2項目があてはまる」ことを認めなければ、問題は放置されることになります。

正直に事実を認めることから、はじめる必要があります。