記録と記憶

映画や演劇が大好きなので、よく観ます。

観た後に、できるだけ記録を残したいと思って手帳にメモ書きをします。

特にセリフなども一言一句完璧にトレースしたいほど興奮の遭遇を果たした時は、無我夢中です。

ほんの少し前の記憶を掘り起こして、何とか正確に記録したいのだけれど、感情が揺さぶられてしまって、どうしても自分なりの脚色が混ざります。

そういう時は、シナリオを入手したいという欲求を抑えきれません。

(アニメ映画なら絵コンテ集を手元に置いて、何度も本編を観直しています。)

大抵は、余韻に浸りながら記憶をたどって、印象に残る場面を中心にストーリーを振り返っていきます。

原作があって、それをまだ読んでいない時には、ネットで一度確認します。

原作と演出の違いに監督の個性に思いを巡らせたり、俳優の魅力を再確認したり。

ブログに書くときは、ネタバレにならないようにその映画の魅力を伝えたいと思うのですが、なかなかうまくいきません。

そもそも自分が面白いと思って紹介していますが、ほかの人が同じ感想を持つとは限りませんし、これから観る人の邪魔にならない程度でいいのかなとも思っています。

映画もそうですが、絵画などの美術作品、文芸などの評論家って、受け手の感性が問われ、嗜好が表面に晒される分、難しい職業なのだろうとつくづく思います。

私は監督の心情やその背景を本人に代わって説明してくれる評論が好きです。

映画の世界全体が広がっていく、壮大な感じを覚えます。