現実との乖離

 

今年も残すところ2週間になりました。

ぼ~っとしていたのか(そのつもりはなかったのですが)、気が付いた時には「新語・流行語大賞」も「今年の漢字」も、発表が終わってしまっていました。

(ん?歳をとるってこういうこと?)

ネット上の世間の動きに関心が薄くなってきているのは確実なので、そういうことが頭を掠めたのですが、(いやいや…)と打ち消しました。

自己分析すると、ネットからの不要と思われる情報をできるだけ排除するようにしているからだと思います。

私にとって「ネット社会」とは「現実社会」と区別するものです。

特にコメントが並ぶネットニュースなどは目にしないようにしています。

私に関係が薄い内容というのもありますが、何よりそこに並ぶ言葉が気持ちを悪くさせるからです。

哲学者であり文筆家の池田晶子さんの言葉で、私が共感している言葉があります。

「ネット社会で使用されるハンドルネームというのは、明らかに匿名の意図である。彼らが匿名性に隠れるのは、自分を守るためだけではない。他人を攻撃するためでもある。自分は守りつつ他人は攻撃したいという、この小心にして卑怯な心性がネットの悪意である。」

「『情報』というのは、しょせんそんなものだ。その人間が独自である必要などない。」

誰にも迷惑をかけずに自分が正しいと思うことをしても、誹謗中傷や攻撃のコメントが押し寄せてくるのは、びっくりしますが、たまに経験します。

ネット社会ではこれが人間というものなのだと割り切って考えますが、実社会となぜこうも乖離があるのかと不思議にも思います。

これらが早く成熟していくことを、願っている者のうちの一人です。