コブラ効果

 

問題を解決するために行ったことが、かえって状況を悪化させてしまうことがあります。

これを「コブラ効果」とも「ラット効果」とも言います。

Wikipediaからその語源について引用しますね。

 

コブラ効果

インドを統治していたインド総督府は、デリーにおける多くの毒ヘビ、特にコブラの害を脅威とみなし、コブラの死骸を役所に持ち込めば報酬を与えることにした。

 最初のうちは報酬目当てに多くの蛇が捕獲されたので巧くいくと思われていたが、蛇の死骸を多く持ち込めば収入が多くなるのなら蛇を捕獲するよりは蛇を飼って増やせば良いと目先の利く連中がコブラの飼育を始めてしまうことになった。

 蛇を減らす目的の筈が反って蛇を増やすインセンティブになったことを重く見て、この施策は取り止めになった。

しかしこの結果報酬目当てに繁殖していたコブラが野に放たれ、コブラの数は施策が行われる以前よりも増加してしまった。

一見正しそうな問題解決策は、状況をさらに悪化させた。

 

ラット効果

同様の事件が、フランス植民地支配下のベトナムのハノイでも発生した。

インドシナ総督府は、蔓延していたラットの死骸を持ち込めば報酬を支払うことにした。

この際死骸の「一部」でも持ってくれば報酬を与えるようにしたため切り落とされたラットの尾が多く持ち込まれたが、ラットの数が減るどころか尾が無いラットがハノイ中に目立つ様になった。

よくよく調べてみると、ラットを捕まえて尾っぽだけを切り落としそのラットを放っていたことが判った。

放ったラットが、後でより多くのラットの子を産ませた方がより多くの報酬を得られると判断されていたのである。

 

良かれと思って行動したことが、もう一歩の想像力が足りなかったために、問題をより悪化させてしまった実際の事例が語源となっているのですね。

人間の都合で害鳥と指定した鳥を駆除したことが、かえって飢饉を引き起こしたということも聞いたことがあります。

話はこれほど単純ではありませんし、同じ土俵のうえで語って良いものかもわかりませんが、軽石が沖縄の近海を覆っている今、私たちの想像を超えた何かがあって、自然界のバランスをとろうとしているものがあるのではないかと、ちょっと思いました。