映画『DUNE/デューン 砂の惑星』

 

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)にハマっています。

映画館でパンフレットを購入し(これがなかなか良い出来なのです)、フランク・ハーバートの原作を今さら購入して読み進めています。

原作は1965年発行。日本語訳も同年に出ていたようです。ちなみに1985年に一度改訂版が出ていますが、その後絶版。

長い間、新訳本(2016年)が出ていなかったということもあってか、日本ではオールドファン以外には新規のファンの拡大はなかったと思うのですが、海外ではつねにSF小説部門の人気ランキング上位に位置するような作品だったのですね。

作者もSF小説という認識はあまりなかったということですが、確かに舞台こそ空想上の惑星ですが、物語は三代にわたる立派な大河小説です。

後に続く多くのSF作家に多大な影響を与えたというのも、うなづけました。DUNEはSF文化という時の流れの、常に上流に位置しているからです。

例えば、スターウォーズ「ジェダイの帰還」の砂漠の巨大生物サルラックは、DUNEの砂蟲(サンドワーム)を模したもののようですし、満を持して「元祖」が登場してきた感じです。

原作を読みながら、ついで1984年のデヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』や「ホドロフスキー監督の「DUNE」」をストリーミングで鑑賞しました。

それぞれの監督の解釈と表現の違いを楽しみながら、ドゥニ監督の個性も認識することができたように思います。

この映画は、個人的にリドリー・スコット監督「ブレードランナー」やスタンリー・キューブリック監督「2001年宇宙の旅」、クリストファー・ノーラン監督「インタステラー」などと並び称される後世に残る傑作だと思いました。

嬉しいことに続編の作成も決定したということですから、しばらく楽しみが続きます。