光の好きなのと嫌いなのと

 

ゴッホが遺したとされる名言は数々ありますが、私は次の言葉が好きです。

「虫だって光の好きなのと嫌いなのと二通りある。人間だって同じだ。皆が皆、明るいなんて不自然だ。」

検索しても元のオリジナルの言葉が探せなくて、日本語の言葉だけがずらっと並びますから、例のごとくゴッホとは無関係の、誰かの思いつきの仕業なのかも知れませんが、それだとしても好みの「言葉」です。

次の言葉に通じるものです。

「ポジティブにこだわる人は、ポジティブから遠ざかる」

一辺倒の「ポジティブ思考」が批判されるようになったのと同様に、「ネガティブ思考」が、当たり前の人の反応であることが普通に認知されるようになってきました。

ポジティブになろうとするあまり「ネガティブになったらだめだ」と自己批判するのではなく、「今の自分はネガティブだなあ」と認識する方がよっぽど自然体の形です。

もっとも、「今の自分」を一呼吸おいて見つめるのには訓練が必要です。人間は瞬時の評価の連鎖反応を起こしてしまうものです。

 

「皆が皆、明るいなんて不自然」なのと同様に、「いつでもどこでも、明るいなんて不自然」です。

ゴッホの言葉は「明るくなくて何が悪い!」と開き直っていて、ユーモラスな感じも良いのです。