透析患者のコロナワクチンの効果

沖縄県透析医会・沖縄県腎臓病協議会(沖腎協)は、早くから透析患者のコロナワクチン接種を推奨してきました。 

各自治体の行政機関や各関係機関のご理解とご協力をいただき、優先的に接種を推し進めていけたことも非常に大きな力となりました。改めて感謝いたします。

8月31日までに、沖縄県内の透析患者は1回接種を4390人(90.3%)、2回接種を4146人(85.3%)、済ませることができました。

今回、透析医会で収集されたデータをもとにワクチン接種の回数と新型コロナ感染症の陽性者数の関連を調べてみました。

沖縄県の新型コロナ感染症の第5波の爆発的な流行期にあって、透析患者の感染予防に確実な効果をあげていることがわかりました。

下の図は、8月4日から9月4日までの間、新型コロナ陽性者数を、県全体と透析患者(ワクチン未接種、1回接種、2回接種)で比較したものです。

集団の規模が違うので人数をそのまま比較できませんから、県全体の陽性者数を「1」とした場合の、透析患者の陽性者数の比率を計算しなおして表示しています。

2回接種だと、感染のリスクを4分の1まで抑えられています。

 

ほかに重症化を防ぐ効果もみられており、ワクチン接種のメリットは非常に大きいという認識を改めて強くしました。

コロナワクチンの成分に対して重度過敏の既往があったり、接種を受けるのに不適当な状態(主治医に確認してください)でなければ、透析医会はひきつづきワクチン接種を推奨します。