映画「ハリー・ポッター」シリーズ

まとまった時間が取れないのは仕方がないことだとしても、細切れであっても、久しぶりにシリーズを通して観てみました。

「ハリー・ポッター」全8本のシリーズです。

小さな子役たちが、ストーリーが進むに従って成長し、佳境を迎える頃には立派な青年になって活躍しているのを観るのは、今更ながら感慨深いものがありますし、ほとんど配役を変えずに完結したのは、すごいことです。

1作目の「賢者の石」の時、ハリーを演じるダニエルやルパート(ロン)、エマ(ハーマイオニー)の実年齢が10歳~12歳とのこと。

それが、8作目の「死の秘宝 パート2」が、ダニエル20歳、ルパート21歳、エマ19歳。

登場人物たちの年齢と1~2歳の差はあれ、シリーズを通して等身大の成長の過程をたどったことになります。

彼ら3人の演技の質の成長とともに、ストーリーの広がりと複雑さが増していくのは、この映画の魅力のひとつですね。

「魔法使い」や「魔法学校」、未知の「魔法生物」などが次々と出てきて、全体的に明るく、ワクワクしたのが「賢者の石」の中盤まで。

その後の「秘密の部屋」からは、ぐっとサスペンス色が濃くなっていって、スクリーン上の色も闇や暗い影が多くなっていきます。

私の娘は、今でも「ハリー・ポッターは怖いから観たくない」と言っていますから、こういう雰囲気を指しているのでしょう。

野外で行われているクディッチの試合も、曇り空などで暗い雰囲気です。

終盤の「死の秘宝 パート1」などは、観る者を巻き込んだ鬱展開が延々と続きます。

そして、最後のラスボスとその一味との闘い。

他のシリーズ化された映画とは違って、主人公たちの成長過程を見事にフィルムに落とし込んだ、奇跡に近い映画なんだと改めて思いました。