アンデルセン童話の「いたずっら子」
全部をあわせても短い作品で、全文を青空文庫で読むことができます。
リンクを貼っておきますね。
こちら → 「いたずらっ子」
正体を明かしてしまえば、「いたずらっ子」=「キューピッド」のお話です。
お話の冒頭では、やさしいおじいさんの詩人とキューピッドとの出会いがドラマティックに描かれます。
そして、助けられたキューピッドが、いきなり、おじいさんに酷い仕打ち(いたずら)を仕掛けるのでした。
おじいさんは胸を矢で射られてしまいます。
「チッ! あのキューピッドというのは、なんといういたずらっ子だ! どれ、よい子供たちに話しておいてやろう。ひどいめに会わされんように、あいつには気をつけて、いっしょにあそばんように、とな」
お話の後半は、若い読者に対して、この「いたずらっ子」に、どれだけ注意しなければならないかを、明るい口調で諭すのでした。
「なにしろ、年とったおばあさんでさえ、矢を射られたことがあるんですよ。もっとも、それは、ずっとむかしの話で、もう、すんでしまったことですがね。でもおばあさんは、そのことを、けっして忘れはしませんよ。」
童話の中のキューピッド。無邪気なところがやっかいです。
語り手の立ち位置が面白いですね。