不幸にならない前の不幸

 

ローマ皇帝ネロの幼少期の家庭教師でもあった哲学者、セネカの言葉です。

 

およそ惨めなものは、将来のことを不安に思って、不幸にならない前に不幸になっている心です。

 

備えをすることは大切です。

けれども、まだ起こってもいない心配事で不安いっぱいになってしまっては、かなり残念な状況です。

心配事が実際に現実となる確率は、そう高くないのだとも言われています。

心配事の多くは、心の中だけで済んでしまうものです。

前述のセネカの言葉は、それを見事に言い当てています。

思い悩むことで現実が変わらないのなら、いったんそれを忘れてしまうのも一つの方法です。

現実を変えようと思うのなら、変わらない現実を嘆くより、現実に対する自分のアプローチの仕方を変えた方が数倍効率的です。

何より心配事で心満たす状態は、心身の健康に絶対に良くありません。

不幸にならない前に不幸にならないように、気をつけたいものです。