ミミズは全身が筋肉のようなものです。移動するには、体を伸ばしたり縮めたりしてぜん動運動によって前に進みます。
簡単に「前に進む」と言いましたが、実は前にしか進めないのだそうです。
それは、体に生えている短い毛が滑り止めの役目をしているのですが、毛の流れが後向きに一方向だから。
前に進むにはとっかかりが効くのですが、バックするには毛が倒れてしまって滑ってしまうんですね。
ですから、障害物にあたると、多少遠回りでも迂回するしかないのです。
ミミズって、実は「前向きなヤツ」だったんですね。
反対に、アリジゴクは毛が逆向きについているのでバックしかできないのだそうです。
言ってみれば、「後ろ向きなヤツ」です。
一方向にしか進めないって、どちらも不便な気がするのですが、それも人間の浅はかな価値観なのでしょうね。
生きものの多様性って、面白くて不思議です。